京都で火事に遭い、夫を失った悲しみから自殺しようとしていたうた(小柳ルミ子)が、寺の住職・懐海(若山富三郎)に助けられ、やがて後妻となる。しかし、息子(杉本哲太)もまた彼女の肉体の虜となっていく…。さらには中年警部補・村井(夏木勲)もうたへの欲望をたぎらせ、濃厚なエロティシズムの関係が繰り広げられていく。
『雁の寺』『五番町夕霧楼』など、女の哀しい性と情念を追求し続ける水上勉の同名小説の映画化。山寺を舞台にそこに後妻として住みついた女と住職、その息子との愛を描きます。監督は既成概念を打ち破った作品『女囚さそり』シリーズで知られる伊藤俊也。主演の小柳ルミ子が初ヌードを披露するなど、濃厚な文芸エロスの衝撃作となっています。
1983年/日本/118分 配給:東映
監督:伊藤俊也 脚本:野上龍雄 原作:水上勉
キャスト: 小柳ルミ子、仙道敦子、杉本哲太、若山富三郎