弁護士の夫を持ち、社会的にも経済的にも恵まれた生活を送る園子。彼女は美術学校で出会った妖艶な光子に、ある頼みごとをされる。光子の婚約を破談にするため、光子と園子が同性愛の関係であるかのようにふるまってほしいという。当初は戸惑う園子だったが、光子の美しさに魅了され、やがて自分の夫も巻き込んでいく。
豊麗な官能美と陰影ある古典美の世界を展開する、文豪・谷崎潤一郎の名作を、『片腕マシンガール』の奇才・井口昇が映画化。妖艶な女に魅入られ、背徳の世界に堕ちる夫婦の破滅的な行く末を、カルトな映像世界と独特のユーモアを交えて描く。肉体美を大胆にさらす秋桜子と不二子、野村宏伸、荒川良々の怪演は必見。
2005年/日本/80分
監督・脚本:井口昇 原作:谷崎潤一郎
キャスト:秋桜子、不二子、荒川良々、野村宏伸