「あなたを海堂野球部に置いてはおけない」と、吾郎に退部をすすめる2軍監督・静香。そのことばの裏には、20年前のある事件があった。海堂でマニュアル野球が絶対の掟となった、その重い理由を知ってしまった寿也は、マニュアルに従うしかないかもしれないと考える。だが吾郎は、「ますますマニュアル野球に負けるわけにはいかなくなった」と、寿也に決意を告げる。翌朝、吾郎の姿が寮から消えていた。静香の父である野球部総監督に直訴に行ったのではないかと、静香たちは後を追う。そのころ、総監督に面会を求める吾郎を追い返そうとしていたチーフマネージャー・江頭は、吾郎の名を知ったとたんに態度を変え、吾郎を練習場へと連れて行く…。