両親を亡くした美大生の邦彦は、親代わりの竹内が経営する道頓堀川沿いの喫茶店で、住み込みとして働きながら学校に通っていた。竹内は邦彦の高校の同級生・政夫の父だったが、政夫は日本一のハスラーになると言って、家出してしまっていた。そんなある日、邦彦は道頓堀川の橋の上で、小料理屋のママ・まち子と出会い、その妖艶さに惹かれていく。
芥川賞作家・宮本輝の『泥の川』『蛍川』に続く“川三部作”の完結編『道頓堀川』を、巨匠・深作欣二が官能的に映画化した青春群像劇。大阪の道頓堀界隈を舞台に、反目しあう父と子、惹かれあう男と女が織り成す、愛と憎しみの情念が鮮烈に描かれていく。松坂慶子と真田広之の濃厚なベッド・シーンが、センセーションを巻き起こした話題作。
1982年/日本/130分
監督:深作欣二 原作:宮本輝
キャスト:松坂慶子、真田広之、山崎努、佐藤浩市、古館ゆき