朝鮮特需にわく戦後の日本。広島・尾道に住む老夫婦の周吉ととみが、東京で暮らす子供たちを訪ねにはるばる上京してくる。長男・幸一や長女・志げら子供たちはふたりを歓迎するが、それも束の間、早々に自分たちの生活パターンへと戻っていく。そんな冷たい子供たちの代わりに周吉たちの世話を快く買って出たのが、戦死した次男の嫁・紀子だった。
英国映画協会発行の「Sight&Sound」誌が発表した、世界の映画監督358人が投票で決める最も優れた映画で一位に選出!! 日本映画史に燦然と輝く巨匠・小津安二郎の代表作にして、戦後日本における家族の崩壊を描いた傑作ドラマ。尾道から上京した老夫婦と、東京で忙しなく暮らす子供たちとの関係性を軸に、日本が戦後から輝かしい経済復興を遂げていく影で、失われていく家族の絆を真摯に見つめる。笠智衆、東山千栄子、原節子、杉村春子ら名優たちが一堂に会す。
1953年/日本/136分
監督:小津安二郎
キャスト:笠智衆、東山千栄子、原節子、杉村春子、山村聰、香川京子