ミステリー作家・寒川は、作品のファンだと言う美しい女性・静子と知り合う。うなじに赤いミミズ腫れを作った彼女に、得もいわれぬ妖艶さを感じた寒川だったが、その静子が大江春泥から脅迫されているという。大江は怪奇幻想が売りの小説家であり、寒川が軽蔑し続けてきた人物だった。その彼が、静子を監視し、脅迫状を送りつけてくるというのだ。
推理小説の大家・江戸川乱歩の傑作を、名匠・加藤泰が映画化した官能サスペンス。ある美しい女をめぐって勃発する、連続殺人事件に対峙させられた推理作家が、ライバル作家が仕掛ける淫靡で危険な罠にはまっていく。事件の真相に近づくにつれ、アブノーマルな性癖を露にする主人公とヒロインを、あおい輝彦と香山美子が体当たりで熱演。
1977年/日本/118分
監督:加藤泰
キャスト:あおい輝彦、香山美子、川津祐介、大友柳太朗、若山富三郎