ベトナム戦争、パリの5月革命、文化大革命、安保闘争。世界がうねりを上げていた1960年代。学費値上げ反対運動に端を発した日本の学生運動も、安田講堂封鎖や三里塚闘争、沖縄返還闘争など、農民や労働者と共に社会変革を目指し、勢いを増していった。そして活動家の逮捕が相次ぐ中、先鋭化した若者たちによって連合赤軍は結成され、1972年2月の“あさま山荘事件”へと至る。
学生運動が下火になった1971年に結成された極左過激派・連合赤軍。彼らは“総括”とよばれる集団リンチによって同志を殺しながら、豪雪の雪山を越え“あさま山荘”へと向かった…。本作は日本中を釘付けにした“あさま山荘事件”を題材に、革命を叫ぶ若者たちの視点から事件の核心に迫る社会派ドラマ。赤軍とも交流のあった鬼才・若松孝二が、みずから費用を捻出して製作に踏み切った入魂作。
2007年/日本/190分
監督・脚本:若松孝二
キャスト:坂井真紀、ARATA、奥貫薫、佐野史郎