中世のトランシルヴァニア公国で最も有力な貴族であったエリザベート・バートリ(1560-1614)の波乱に満ちた一生を描く大河ドラマ。若くしてオスマン戦争におけるハンガリー軍司令官フェレンツと結婚。彼は英雄であると同時にその残忍な性格でも知られていた。戦争で城には滅多に戻らず、戻っても侍女たちと思うがままの肉欲に耽る有様。一方のエリザベートは夫の不在中に若き宮廷画家と恋仲となる。しかし彼女はその不安定な精神状態からやがて残虐な性格を現し始める。青年画家を弄び、やがては侍女たちにも手をかけるようになる。1604年の夫の死後、広大なチェイテ城を自らのものとし強大な権力を得た彼女は、また同時に黒魔術にもはまってゆく。正統な遺産相続人もいない彼女の、常軌を逸した振る舞いに目をつけたのが、ハンガリー王家であるハプスブルク家であった。ハプスブルグの騎士団がチェイテ城に侵攻を試みるも、優秀な戦士でもあるエリザベートは容易には屈しない。業を煮やした王家は、ついにある陰謀を企てる…。
2010年/イギリス=ハンガリー=チェコ=スロヴァキア共同制作/140分/日本語字幕版
監督:ジュラジ・ジャクビスコ
脚本:ジュラジ・ジャクビスコ
キャスト:アンナ・フリエル、フランコ・ネロ、カレル・ローデン、ハンス・マシソン