退屈な高校生活を送っていた普通科の高山次雄はある日の放課後、同級生のいたずらで校旗掲揚台のポールにたなびいているクラスメイトの須藤学の学生ズボンを取るため、裸足になりポールの頂上までするするとよじ登った。その素早く器用に登って行く光景を見ていた久永勇に体育祭の競技である棒倒しの才能があると言い寄られる。「普通科は何の取り柄もなく、普通科は普通以下」と工業科に馬鹿にされていることに腹を立てている勇は、どうにかして次雄に棒倒しの先頭をやらせて歴史を塗り替えようと必死である。 最初は棒倒しに何の興味も示さなかった次雄であるが、幼なじみでクラスメイトの小百合に「勝ったらチユーしてあげる」と言われ、動揺する。次雄は次第に小百合への伝えられない思いや、両親への不満を棒倒しにぶつけていくようになる。そんなとき勇が慢性の心臓病にかかっていたことを知る。不治の病を抱える勇と小百合への秘めた思いを抱く次雄は体育祭の棒倒しに青春の全てを賭けた。
2003年/日本/93分
監督:前田哲
キャスト:Lead、金子恭平、平愛梨、三浦友和