三蔵と決別した悟空たち3人は、経文をよこせと次々襲ってくる妖怪にうんざりしていた。しかもあろう事か「三蔵一行」とひとくくりにされるこの理不尽さ。それもこれも全てあのクソ坊主のせいだと怒り狂い、アイツより先に西に着いてやると息巻く。一方、ひとり先を進む三蔵の前にある男がやってくる。大げさで芝居がかった見覚えのある男。それは幻覚を操る妖怪・雀呂だった。雀呂は鈴を使った幻聴によって再び三蔵を幻術の世界に封じ込める。窮地に陥った三蔵をみて笑い声を上げる雀呂。だがそれを止めたのは、目の前に突然現れたヘイゼルであった。なぜこいつが雀呂と? 訝しげに見つめる三蔵の視線の先で、ヘイゼルは静かに微笑む。