2012年から5年間という長期間に渡る本人への密着取材によって実現。さらに膨大なアーカイブ素材も映画を彩ります。
坂本龍一は、1978年、「千のナイフ」でソロデビュー。同年、細野晴臣、高橋幸宏の3人でイエロー・マジック・オーケストラ(YMO)を結成し、そのポップロックとシンセサイザー音楽を融合させた革新的なサウンドで、世界的人気となった。80年代には、『戦場のメリークリスマス』、『ラストエンペラー』に出演しその音楽も手がけ、多くの賞を受賞。映画音楽家としての地位も確立した。以後、作曲家、演奏家、音楽プロデューサーとして幅広いジャンルで活動。90年代後半になると、社会問題・環境問題に意識を向けるようになり、その変化は音楽表現にも表れていった。2014年、中咽頭がんと診断され、1年近くに及ぶ闘病を経て復帰。2017年春、8年ぶりのオリジナルアルバム「async」をリリースした。現在65歳の坂本は、その40年以上にわたる音楽活動において多くの作品を生み出し続けている―
震災以降の坂本の音楽表現の変化に興味をもち、密着取材を始めたのは、本作が劇場版映画初監督となるスティーブン・ノムラ・シブル。坂本龍一が「全てさらけだした」という本作は、過去の旅路を振り返りながら、新たな楽曲が誕生するまでの、坂本龍一の音楽と思索の旅を捉えたドキュメンタリー。
2017年/アメリカ/日本/101分/日本語字幕版
監督:スティーブン・ノムラ・シブル
キャスト:坂本龍一