香港とシアトルで行われた盛大な葬儀と主演作の名場面の数々、リー作品に関わった香港映画人たちが偉大なる英雄に捧げた鎮魂歌。1973年7月20日、32歳の若さで急逝したブルース・リー。香港が生んだ国際的英雄の突然の死の直後、彼の映画に関わった香港のスタッフたちによって急遽製作されたドキュメンタリー。リンダ夫人や子供たちが悲しみにくれる香港での盛大な葬儀の模様や主を失った自宅の整理に始まり、その生涯や映画界での成功を主演作の名場面をふんだんに使って描き、シアトルでの再度の葬儀で幕を閉じる思い入れたっぷりの構成。香港ではリーの死から2ヵ月半後、まだ大きな衝撃の余波に揺れる中で緊急公開されたが、多くの熱狂的なファンたちはこのあまりにも切なく、悲痛な内容を受け入れることができず、上映は7日間で終了、その後長らく幻の作品となった1本。
1973年/香港/86分/日本語字幕版
監督:ウー・シン