ボクシング選手に憧れるテソンは生まれつき口がきけなかった。そんな彼と一緒にタイのウォーキングストリートにやってきたのは、トラブルメーカーの弟、テギ。酒にSEXにと自由奔放で身勝手な彼は、カッとなると自分の感情をうまくコントロールすることができず、何かと問題ばかり起こしてしまう。一方、母から娼婦として生きることを強要されているジェナは、その呪縛から逃げられず、ひとり心に深い傷を負っていた。ある日、街角で暴漢に襲われそうになったジェナはテソンに助けられる。ジェナは口がきけないテソンと過ごす沈黙のわずかな時間、今まで忘れていた“ときめきと安らぎ”を感じていた。一方、テギもある日、街角でジェナと出会い彼女に好意を抱いていた。テソンへの愛情が次第に深まる中、ジェナは、ついに母からの“依頼”を断わろうと決意する。しかし、そのことをめぐり、テギ、テソン、ジェナの3人の運命は、思いもよらぬ方向へ急展開していく。 『父は犬』『母は娼婦』『自分はゴミ』など独特な世界観の作品を世に送り、その度にセンセーショナルを巻き起こした鬼才イ・サンウ監督の最新作。
2016年/韓国/89分/日本語字幕版 R18+
監督:イ・サンウ