18世紀、ヴェネツィアの劇作家ゴッツィによって書かれた寓話劇で、プッチーニのオペラでも有名な「トゥーランドット」をベースにした作品。「トゥーランドット」を取り上げた舞台は宝塚では、白井鐵造によって’34年に上演され、’52年には春日野八千代のカラフ王子を主演に置き換えて再演され話題を呼んだ。’02年に脚本・演出、木村信司にて21世紀版と銘打ち、原作の持つ感情的なドラマはそのままに、愛の力を謳い上げる情熱的な物語として和央ようか、花總まりを中心とした宙組で『鳳凰伝』として上演し好評を博した。今回お届けする作品は、15年の時を経て再演された’17年月組・全国ツアー公演版。戦いに敗れ滅んだ国の王子カラフ(珠城りょう)は諸国を放浪していたが、生き別れの父がいると噂を聞いて北京に行き、故国の奴隷娘タマル(海乃美月)に守られた父に再会する。また盗賊の頭バラク(月城かなと)と出会って意気投合する。その頃北京では、たぐいまれな美貌を持つ皇帝の娘トゥーランドット(愛希れいか)が、求婚者たちに3つの謎を出し、解けないと首をはねるという謎解きが評判になっていた。彼女に一目で惹かれたカラフは、謎解きへの挑戦を告げる銅鑼を鳴らすのだった。
2018年/月組/全国ツアー/キャスト:珠城りょう、愛希れいか