【#8】
日暮里警察署の刑事である神保徳之助(小林稔侍)は駅弁が大好き。駅弁フェアに行っては、フリーライターの工藤美奈子(遠藤久美子)と全国の駅弁を奪い合っている。徳之助は、定年したら夫婦2人で日本全国駅弁めぐりの旅をするという約束を果たせずに亡くなった妻への思いも残していた。ある日、日暮里警察署管内で殺人事件が発生する。殺されたのは1週間前に振り込め詐欺の容疑で手配された男・武田克俊(牛丸亮)だった。事件は振り込め詐欺と関係があるのか? 徳之助は振り込め詐欺の被害者・坂口由布子(山口果林)に事情を聞くために、後輩刑事の藤井(大下源一郎)と一緒に由布子の住む箱根を訪れる。由布子は、音信不通の息子・真一(金井勇太)が知人を騙しトラブルになっている、という嘘の電話を受け、娘の結婚資金として貯めていた大事な300万円を振り込んでしまったのだ。娘のみゆき(多岐川華子)に責められた由布子は「親子の縁を切る手切れ金のつもりだった。犯人のことは何も知らない」と話す。一方、警視庁捜査1課係長の北村祐介(小林健)は捜査2課係長の夏目あずさ(北川弘美)と一緒に今回の件を捜査するよう、捜査1課長の澤本紀彦(西村雅彦)に命じられる。夏目は警視庁次官の娘で、殺された武田が所属していた振り込め詐欺グループの一斉検挙を目指していた。捜査会議で夏目は、3年前に坂口真一を振り込め詐欺グループの一員として取り調べたことがあると明かす。また、殺された武田の恋人・福留麻利子(小野真弓)は坂口を武田の部屋付近で見たことがあると証言。夏目は、武田が殺された事件は振り込め詐欺グループの内輪揉めと判断する。しかし徳之助と北村はその捜査方針に疑問を抱き、もう一度箱根に向かう…。
日暮里警察署の刑事である神保徳之助(小林稔侍)は駅弁が大好き。駅弁フェアに行っては、フリーライター・工藤美奈子(遠藤久美子)と全国の駅弁を奪い合っている。徳之助は、“定年になったら日本全国駅弁めぐりの旅をする”と亡き妻と約束しており、それが果たせなかった妻への思いも込められていた。ある日、IT関連会社社長の黒崎(結城貴史)が殺される。徳之助は現場に駆けつけるが、警視庁の捜査一課の刑事たちに一蹴される。捜査一課を率いているのは、係長の北村祐介(小林健)という若手エリートだった。北村は黒崎の殺人事件を物盗りの犯行と断定。現場に落ちていた遺留品から捜査を始め、ほどなく山名(吉永雄紀)という男に当たる。山名は自供し、事件は簡単に解決したかのように見えた。しかし物盗りの犯行という捜査方針に最初から疑問を抱いていた徳之助は、独自に聞き込みをして、新たな証拠を捜し出す。それは山名が犯人ではないことを証明するものだった。そして山名も自白を翻す。警察が誤認逮捕をしたとなれば、エリートである北村の経歴にも傷が付く。新たな証拠から目をそらす北村に対して、徳之助は「それが目指してきた警察官の姿か?」と問う。実は北村は、徳之助がかつて一緒に組んでいた同僚の息子だったのだ。北村の父親は捜査中に犯人に撃たれて殉職、徳之助はその責任を感じて密かに息子の北村を長い間見守ってきた。そして再び、殺人事件が発生。殺されたのは黒崎と同じ山形出身の男だった。この二つの事件につながりを感じた徳之助は山形県天童市へ向かう。
キャスト:小林稔侍、小林健、遠藤久美子
監督:吉村達矢、上野貴弘