2015年、スーダンの首都ハルツーム近郊。度重なる停電により、すでに何日も電気は復旧しないままだった。イブラヒム、スレイマン、エルタイブ、マナルの4人は、暗闇に乗じて映画撮影の真似事を始める。それは、アメリカ映画史に残る傑作『サンセット大通り』の名ラストシーンだった。すでに還暦を過ぎた4人は、スーダンで映画作家として活躍していた45年来の友人だ。1989年、独裁政権の誕生により映画産業が崩壊し、長らく離散していたが、母国に戻り再会を果たす。郊外の村を訪れて細々と巡回上映を続けていたが、長年放置されていた屋外の大きな映画館の復活を目指して動き始める。映画館主や機材会社と交渉し、街の老若男女に観たい映画のアンケートを取り、着々と準備を進めていくのだが……