都下にある資産家宅の一室で、西園寺大輔(近藤公園)と家政婦の佐藤愛(水崎綾女)は、大輔の母である屋敷の主・和子の遺体をスーツケースに詰めようとしていた。実は、大輔と愛は遺産目的で共謀して和子を毒殺。和子が軽井沢の別荘でひとり薬物自殺を図ったと見せかけるため、急ぎ遺体を軽井沢まで運ぶ計画を立てていたのだ。
ところが、そのとき屋敷のドアベルが鳴った。別室にいたもうひとりの家政婦・鈴木幸子(中田喜子)が出ると、そこには海老沢芳樹(田辺誠一)の姿が。海老沢は昔、和子に世話になったことを打ち明け、たまたま近くまで来たから挨拶したいと話すが、幸子に和子は今朝から軽井沢に出かけたと聞き、あきらめて帰っていく。