1942から45年に、100万人以上のユダヤ人がナチス親衛隊により殺されたアウシュビッツ・ビルケナウ強制収容所。ソ連軍の侵攻により収容所が解放される8ヵ月前。子どもの頃から絵を描くことが好きだった純粋なハンスは建築家となるが、ヒトラー青年団で総統と祖国ドイツへの献身を学んだことからナチス親衛隊に入る。ビルケナウ強制収容所に配属されたハンスは、次々と収容されてくるユダヤ人を害虫のように扱い、容赦なく撃ち殺してしまう厳しい上官から、ガス室の建設を命令される。建設用労働者の選出も任され作業を進める中、次第に自らの行っていることに疑念や恐怖を抱くようになり、収容所内で気にかけた女性ヘレナのある秘密を守ろうとする。