交通事故で両親を失い、いきなり一家の主となったヨンジュ(キム・ヒャンギ)は自らの学業を放棄しても弟ヨンイン(タン・ジュンサン)の面倒だけはみようと決意する。しかし、ヨンインはそんな姉の思いをよそに、非行に走り問題を起こしてしまう。示談金を用意しなければヨンインが少年院送りになるという状況に直面したヨンジュは、両親の事故の加害者であるサンムン(ユン・ジェミョン)を訪ねるが…。本作は“許し”と“治癒”がテーマであり、大人と子供の岐路に立つ19歳のヨンジュは、憎むべき人を好きになってしまうという矛盾した感情に悩むが、許しを通じて自らを癒し成長していく。 監督のチャ・ソンドクは、10代で自身の両親を亡くした経験を元に、今両親の死を招いた加害者に会うとなるとどうなるだろうか、彼らはどのように暮らしているのだろうかという気持ちからこの映画を作りだした。ヨンジュの姿はまさに20年前の監督自らの姿を投影したという。主演は「神と共に」シリーズのキム・ヒャンギと「愛の不時着」で一躍話題となったタン・ジュンサン、そして加害者役を「梨泰院クラス」のユ・ジェミョンが演じる。