「全裸監督」など数々の話題作を世に送り出し、「ミッドナイトスワン」で日本アカデミー賞最優秀作品賞を始め、各映画賞レースを席捲した内田英治監督作。主演は、ここ数年クオリティの高いドラマで精力的に活動し、各界から出演のオファーが引きも切らない演技派女優・松本まりか。理想の映画を撮影するために、現場スタッフに揉まれながら様々な困難にぶつかっていく新人監督を熱演。
本作のテーマは映画製作の舞台裏で繰り広げられる抱腹絶倒、阿鼻叫喚の人間ドラマ。
近年、「カメラを止めるな」「映画大好きポンポさん」「キネマの神様」「サマーフィルムにのって」など映画製作の舞台裏を描いた映画が話題を集めているが、本作はそのような作品と同様に舞台裏の人間ドラマを描きつつ、これら一連の作品とはまた一風変わった独自性をもった過激でエロティックな問題作。
【ストーリー】
1988年、とあるスタジオ。まだ男尊女卑やパワハラの匂いが残る時代の撮影現場。
女監督・花子(松本まりか)は現場で悪戦苦闘していた。意味不明の理由でテイクを重ねる中、新人監督である彼女はフラストレーションを溜めまくったベテランスタッフたちからイジメの洗礼を受ける。控え室では「カラミのシーンがあるなんで聞いてない!」と前貼りを嫌がるアイドル俳優と「前貼りなんていらないわ 本番でいきましょう」と豪語する落ち目のベテラン女優の間ではトラブルが勃発したり、ようやく撮り終えた渾身のシーンも映検【映画のレイティングを判断する機関】のレイティングにひっかかり最終的に欠番となってしまったりと次第に追い込まれていく花子。そんな彼女に更に追い打ちをかける事態が。現場の混乱した状況をききつけたプロデューサーから「監督を交代します」と、クビを告げられてしまうのだ。果たして彼女は自分が理想とする映画を完成させることはできるのか・・・?