ヌールの才能を見出すサラ役をジュディット・シュムラが演じる。4兄弟の絆、そして自らの夢を信じ一歩を踏み出そうとする少年をリアリズムと暖かい眼差しでスクリーンに映し出し、2020年カンヌ映画祭ある視点部門で上映され話題となった。
【あらすじ】
南仏の港町で3人の兄と共に日々の生活に追われながら公営住宅で暮らす14歳のヌール。病床の母を自宅で看病しながら、母が大好きだったオペラの曲を聞かせるのが日課だった。夏休みに教育矯正の一環で校内清掃をしていたヌールは、音楽室から聞こえてくるピアノの音に引き寄せられていく。オペラ教室の講師サラはヌールの歌声を聴くとその才能を見出すが、ヌールを取り巻く環境はオペラを習うことなど許さなかった…。