ローマ史上初の皇帝、「尊厳者」を意味する“アウグストゥス”の称号を贈られたオクタヴィアヌス帝が、いかにしてカエサルの後継者となったのかを、フィクションと史実とを織り交ぜて描く。紀元前46年。政敵ポンペイウスを討ち、ローマに帰還したカエサルの凱旋式当夜。ユリウス家の邸では、カエサルと敵対していた貴族たちとの和解の宴が催される。そこにはカエサルの後継者と目されている腹心アントニウス(瀬戸かずや)、カエサルの愛人であるエジプト女王クレオパトラ7世(凪七瑠海)、息子同様の厚遇を受けたにも拘わらず内戦時にはカエサルに反旗を翻したブルートゥス(永久輝せあ)等の姿があった。カエサルがブルートゥスに乾杯の音頭を取るように命じたその時、今は亡きポンペイウスの娘・ポンペイア(華優希)が姿を現す。彼女は無謀にもカエサルに斬りかかり父の仇を討とうとするが、ユリウス家の末裔であるカエサルの大甥・オクタヴィウス(柚香光)がそれを阻止する。オクタヴィウスは、ポンペイアを赦す事こそ真の和解の印だとカエサルに訴え、彼女を助けようとするのだが…。 作・演出:田渕大輔
2021年/花組/東京宝塚劇場/キャスト:柚香光、華優希、瀬戸かずや