塩野七生氏の小説が原作。16世紀前半のイタリアを舞台に、元首の庶子に生まれた男が愛する人を取り戻すために戦いに命を賭ける、愛と野望のロマン大作。1991年に元花組トップスター・大浦みずきの退団公演として上演された作品を、雪組新トップスター・彩風咲奈のお披露目公演として新たな演出で再演。16世紀前半のイタリア。ヴェネチア元首の息子であるアルヴィーゼ(彩風咲奈)は正当な世継ぎでないがゆえに政治の道を閉ざされ、貴族の娘であった恋人リヴィア(朝月希和)とも結ばれず、異国へと旅立つ。十年後、持ち前の才覚で貿易商として成功を収めた彼は、忘れることがなかったリヴィアと再会し、モレッカのダンスでさらに想いを滾らせる。そしてついに、愛する人を取り戻すために、そして自分自身の誇りのために、アルヴィーゼはヴェネチアがくれなかった“紋章”への強い執着に突き動かされ一国の王となるために立ち上がる─。 原作:塩野七生『小説イタリア・ルネサンス1 ヴェネツィア』(新潮文庫刊)/脚本:柴田侑宏/演出:謝珠栄
2021年/雪組/キャスト:彩風咲奈、朝月希和