右京(水谷豊)と薫(寺脇康文)が連れ立ってクラシックコンサートに向かっていたところ、血まみれの女性に遭遇。部屋をあらためると、ナイフが胸に突き刺さった男性の遺体が。署で事情を聞くと、女性は小さな劇団を主宰する久保崎美怜(藤井美菜)という女優で、死亡した男性は数日前、オーディションで審査員を務めていた舞台演出家だという。美怜は、男性にしつこくつきまとわれた上、突然マンションに押し掛けられ、乱暴されそうになったと証言。無我夢中で抵抗するうち、ナイフが刺さってしまったという。薫は正当防衛だと直感するが、右京は状況に違和感を覚え、彼女が“女優”であることに引っ掛かっていた。美怜の周囲を調べると、主宰する劇団は活動休止状態で、金銭的に困窮していたことが判明。それでも活動は続けていたというが、関係者からは美怜が、「才能に悩んでいた」との証言も聞かれる。さらに、彼女の過去についても、驚くべき事実が明らかになる。