村上もとか氏による「JIN−仁−」は、シリーズ累計800万部突破という記録を持つ大ヒット漫画。2011年に第15回手塚治虫文化賞マンガ大賞を受賞、また、テレビドラマ化もされた作品を宝塚歌劇がミュージカル化。雪組トップコンビ(当時)・音月桂、舞羽美海の退団公演となった。2012年、大学病院に勤める脳外科医・南方仁(音月桂)は身元不明の男の緊急手術を担当する。“神の手を持つ外科医”と称される仁だが、婚約者・結命を専門外の病で失い、未来に希望を持てずにいた。意識を取り戻した患者から仁に投げかけられた「俺はお前だ」という謎の言葉。次の瞬間、雷鳴が轟き、仁は屋上から転落する…。草むらで目を覚ました仁は、刀を手にした侍たちの斬り合いという信じがたい場面に遭遇する。そこは1862年の江戸の町―、150年の時を超え、タイムスリップしていたのだった。騒ぎを聞いて駆けつけた勝麟太郎(北翔海莉)の手を借り、深手を負った侍・橘恭太郎(未涼亜希)を屋敷に運び込む。そこで出会った恭太郎の妹・咲(舞羽美海)は結命と瓜二つだった…。江戸の人々との絆を深めつつ、命と向き合う仁はやがて歴史の大きなうねりに巻き込まれていくのだった。 村上もとか(原作)/集英社、齋藤吉正(脚本・演出)
2012年/雪組/宝塚大劇場/キャスト:音月桂,舞羽美海,早霧せいな,未涼亜希,北翔海莉