天枢（てんすう）は赤龍と共に川底へと消えた。遠安（えんあん）は赤龍に挑んだ趙瀾之（ちょう・らんし）と明慧（めいけい）郡主を捜すが見つからず、三人の墓を作り墓前で生き延びると誓う。遠安は霊渓（れい・けい）の青いコウモリに噛まれてしまう。徐々に体が変化するが遠安は為す術もない。波凱（は・がい）将軍が天珠を手に入れようと王宮に乗り込むが王妃に腕を切り落とされる。阿嬰（あえい）王子が娜娜（なな）を捜していると、町中で出没している女の妖怪の噂を耳にする。

遠安が口づけをすると阿嬰王子の全ての記憶が蘇った。天珠を返して欲しい遠安と娑羅（さら）の宝物（ほうもつ）は渡せないという阿嬰王子の会話は平行線に終わる。片腕を失った波凱将軍の下に霊渓が現れて腕を再生させる方法があると話を持ちかける。腕を再生させた波凱将軍は王宮に行って王妃と阿嬰王子に霊薬を手に入れたと話す。その霊薬を献上すると言って二人を軍営に招くのだが…。

天珠の力で元の姿に戻った遠安（えんあん）だったが、阿嬰（あえい）王子と共に捕まりそれぞれ刑を執行される。天牢に入れられた阿嬰王子は武術を封じられてムチを打たれ、遠安は日に晒される。監国となった阿衡（あこう）王子は遠安（えんあん）に天珠か阿嬰のどちらかを選ぶように迫る。再会した遠安と阿嬰王子の様子を陰から見ていた王妃は二人が本心から思い合っているのを痛感する。遠安は阿嬰を選び天珠を捨てるのだった。

国王と王妃は阿衡に天珠を渡すことに決めて、王妃が阿衡王子の寝所を訪ねる。天珠を阿衡に渡して天珠の秘密を話そうとすると、カーテンの陰に妖術使いの姿を見つけてしまう。霊渓（れい・けい）が王妃を手にかけ、その罪を阿嬰王子に着せる。遠安と娑羅（さら）を去ろうとしていた阿嬰王子は旅館で兵士たちの襲撃を受ける。貞貞（ていてい）の口からこれまでの全てが阿衡と霊渓が企てた策略であることを知る。

貞貞（ていてい）が犠牲になり、阿嬰（あえい）王子と遠安（えんあん）は王宮へ戻り阿衡（あこう）王子と対決する決意をする。拓月（たくげつ）王妃の葬儀が行われ、阿嬰と遠安は阿衡王子が王妃を手にかけた首謀者であることを民の前で明かす。野心を隠さない阿衡王子が天珠を使い二人に攻撃を仕掛けた時、お守り袋に入っていた明火砲をならすと趙瀾之（ちょう・らんし）と明慧（めいけい）郡主が現れ二人を連れ出した。赤龍から落ちた二人は命拾いしていたのだった。

四人は逃げる途中に仕掛けられた罠に迷い込む。互いに偽者の相手を見破って何とか難を乗り切る。このままでは娑羅（さら）国と唐との戦（いくさ）は免れず、天珠を持ち帰る期日も迫り四人は焦るが阿衡王子との最終対決に挑むことを誓う。霊渓（れい・けい）が実は阿衡王子の法術による幻影だったことが判明し消滅するが、天珠を手にした阿衡王子の力は強力だった。遠安は天枢（てんすう）からもらった最後の袋を開けることにする。

鎮雲大学化学専攻水泳部の1年生蘇暁暁（スー・シアオシアオ）は、入学初日にバスの中で同じ大学の新入生のシェン・シーリンとスリ騒動に巻き込まれてしまい、最悪の出会いを果たす。お互いに2度と関わり合いたくないと思う暁暁とシーリンだったが、暁暁が誤ってシーリンの合格通知書を持ち帰ってしまったことから、シーリンはやむなく彼女に会うために体育館のプールに向かうのだが。

2年前に自分の命を救ってくれた鎮雲大学バスケット部の7番のユニフォームを着た人物を探すため、夜の体育館に忍び込んだ暁暁（シアオシアオ）。その写真が校内サイトで拡散され、バスケット部の人気者の費天（フェイ・ティエン）の7番のユニフォームを、暁暁が盗んだと噂が広まってしまう。あの夜、なぜか体育館に現れたシーリンが、自分を陥れようとしていると思った暁暁は……。

暁暁（シアオシアオ）は2年前のことを確かめようと費天（フェイ・ティエン）に近づこうとするが、ひょんなことから暁暁が費天の恋人と噂されるようになってしまい、彼の熱烈なファンからガードされてしまうのだった。そこで、2年生の欧美（オウ・メイ）が代表を務める学生サークル失学社の助けを借りて、バスケット部の合宿にルームメイトの景渓（ジン・シー）と参加をすると、またしてもそこにシーリンが現れる。

大学の創立100周年の式典で銘板が壊される事件が起きる。劇薬の王水が使われたことから化学専攻の学生に疑いが向けられ、前日に倉庫掃除を1人で担当した暁暁（シアオシアオ）に容疑がかけられそうになる。そこで欧美（オウ・メイ）が、暁暁の無実を学校側に証明するために、費天（フェイ・ティエン）に協力してもらえるよう手配するが、待ち合わせ場所で暁暁の前に現れたのは……。

費天（フェイ・ティエン）とシーリン、そして欧美（オウ・メイ）と景渓（ジン・シー）の働きによって事件を起こした真犯人が明らかになり、暁暁（シアオシアオ）の潔白も証明された。シーリンに御礼を言おうと思っていた矢先、図らずも彼から強い言葉で、学びを怠る自分のレベルの低さを指摘された暁暁は怒ってしまい、2人は大喧嘩をしてしまう。そしてシーリンがいるなら失学社を辞めると言い出して……。

銘板事件以来、すっかり落ち込んでしまった費天（フェイ・ティエン）を元気づけようと、暁暁（シアオシアオ）は彼と一緒に出かける約束をする。その流れで補習の約束をすっぽかされてしまったシーリンは、密かに暁暁にプレゼントする化粧品を購入するのだった。そんな折、本格的に活動開始となった失学社に、女子寮での下着泥棒を探す依頼が入り、暁暁と景渓（ジン・シー）を中心に調べが始まるが。

ルームメイトの戴薇（ダイ・ウェイ）たちから下着泥棒だと教務主任に報告された梁暁夏（リアン・シアオシア）は、自分がずっと戴薇たちに見下され、いじめられていた事を皆の前で告白する。そして梁暁夏のSNSの写真と、彼女がその日訪れたという店の店長の証言から、盗難が発生した日のアリバイもあったことが分かり、暁夏は無実となるが、シーリンは何かが腑に落ちない様子で……。

5位以内に入ると加点が得られる文化祭の出し物に劇で参加することになった失学社は、主演を暁暁（シアオシアオ）とシーリンに決めるが、共に恋愛経験が無いために自然な演技ができない。そこで景渓（ジン・シー）は2人に1週間恋人として過ごす宿題を出す。そんな折、暁暁はクラスメートが、シーリンが血だらけになった7番のバスケットユニフォームを持っていると話すのを耳にする。

景渓（ジン・シー）に与えられたミッションを遂行すべく、暁暁（シアオシアオ）の水泳部の練習にシーリンが付き添っていると、そこに費天（フェイ・ティエン）が現れる。あたかも暁暁の恋人のように振る舞うシーリンに費天は、自分も暁暁が好きだという気持ちを伝えるが、シーリンは脈がない相手に想いを寄せるより、現実を見るべきだと言い放ち、2人の間で暁暁を巡るバトルが始まっていくのだった。

合宿中にバスケット部員全員が見守る中で費天（フェイ・ティエン）から告白をされた暁暁（シアオシアオ）は、今までの自分のあいまいな態度を反省し、彼に付き合えないことを告げる。しかし、断られても暁暁を諦められない費天は、暁暁を賭けた弁論大会での個人賞獲得の勝負をシーリンに申し込む。そして費天の挑戦を受けたシーリンは、密かに闘志を燃やし、大会の準備を進めていくのだが。

ボヤ騒ぎを聞きつけ、弁論大会を蹴って助けに駆け付けたシーリンに抱きしめられて以来、暁暁（シアオシアオ）は彼に今まで以上に特別な想いを抱くように。そして迎えた文化祭の日、皆が準備を進める中、軽音部ボーカルの簡瑶（ジエン・ヤオ）がアナフィラキシーショックで倒れてしまう。原因が暁暁のルームメイトの朱瑩瑩（ジュー・インイン）が渡したクッキーだったことから彼女が疑われてしまい……。

劇の発表中、アクシデントで本当にキスしてしまったところを、大勢の観客に目撃された上、学内サイトで動画までアップされてしまった暁暁（シアオシアオ）とシーリンは、注目のカップルになってしまう。ウワサを気にする暁暁だったが、シーリンは堂々と恋人のように振る舞うのだった。そんな折、シーリンがかねてより調べていた葉岳（イエ・チウ）と接触した人物が現れるが。

シーリンが7番のユニフォームの持ち主でなく、SNSにあった2年前の雲林山の写真に写っている人物も、シーリンではないことが分かった暁暁（シアオシアオ）は、写真の人物がバスケット部OBの葉丘（イエ・チウ）だということを探りあて、彼の経営するカフェを訪ねる。そこで暁暁は、葉岳が自分の命の恩人で、2年前に事故で記憶喪失となったことと、シーリンの兄だということを知る。

英語の試験を前に、暁暁（シアオシアオ）は女子学生の高洋（ガオ・ヤン）から他の人には内緒だと、先輩から高値で買い取った試験解答の一部が書かれた“必勝メモ”を渡される。シーリンは関われば不正をしたことになると制止をするが、欧美（オウ・メイ）は調査に動き出すことに。そんな折、シーリンが簡瑶（ジエン・ヤオ）と親し気なのに嫉妬した暁暁は、彼を刺激するために葉丘（イエ・チウ）と恋人のフリをすることにして…。

メモの解答が本物だと分かり、暁暁（シアオシアオ）は高洋（ガオ・ヤン）に入手経路を教えて欲しいと頼むが、断られてしまう。欧美（オウ・メイ）の調べで、教務課に出入りしている学生会長の周小洲（ジョウ・シアオジョウ）の存在が浮上し、彼女が怪しいと感じた暁暁は、費天（フェイ・ティエン）の協力で手に入れた流出者の連絡先にチャットを仕掛け接触を試みることに。すると待ち合わせの場所に、周小洲と教務主任が現れて…。

互いに偽の恋敵を作り、気を引こうとしたことが裏目に出てしまった暁暁（シアオシアオ）とシーリンは大喧嘩をする。怒りが収まらない暁暁は、欧美（オウ・メイ）が景渓（ジン・シー）に告白するために準備したレストランに押しかけ、ワインを飲んで酔っ払ってしまう。欧美の連絡でシーリンが駆けつけるが、ひょんなことからシーリンは彼女を実家に連れ帰ることになり、葉丘（イエ・チウ）と一緒に彼女を介抱するはめに。

葉丘（イエ・チウ）からシーリンが幼い頃にプールで溺れて以来、水を怖がるようになったと聞いた暁暁（シアオシアオ）は、彼がトラウマを克服し、水泳の単位を取得できるようサポートしようとする。その矢先、暁暁がプールサイドで滑って腰を打ち、病院に行くことに。そこで、思いがけず水泳選手だった暁暁の父親が溺れている人を助けようとして亡くなった話を聞いたシーリンは…。

化学式と愛の言葉をかけて暁暁（シアオシアオ）に告白をしようとするシーリンだったが、暁暁には意味が伝わらず失敗。一方、景渓（ジン・シー）に告白をした欧美（オウ・メイ）は成功し、2人は晴れて恋人同士となるのだった。年が明け、記憶を失った葉丘（イエ・チウ）の学生時代を探るシーリンは、葉丘が失学社を設立した頃の会員名簿を手に入れ、そこに周小洲のチャットにもあった笑顔のマークを見つける。

暁暁（シアオシアオ）が倒れて以来、彼女を巡る費天（フェイ・ティエン）とシーリンの三角関係が噂になる。退院した暁暁が元気を取り戻す一方で、費天はふさぎ込み、突然図書館にいる暁暁の元に駆け付け、彼女の無事を確認して抱きしめるなど、不審な行動が増えていく。そんな折、シーリンの携帯に未登録番号から2人が抱き合う画像が送信され、そこにはあの笑顔のマークがついていて…。

図書館での傷害事件は、シーリンが犯人ではないことが確定し、引き続き関連部門が警察と調べることになる。シーリンを心配した葉丘が学生寮を訪れるが、彼が傷害事件の犯人と同じような黒い衣服と帽子を身に着けてきたことにシーリンは驚く。葉丘（イエ・チウ）が帰ると同時に、暁暁（シアオシアオ）らが犯人らしき黒服男を目撃して、こちらに来たはずだと慌てて駆け付けて来るが。

暁暁（シアオシアオ）の話から、2年前の林雲山での滑落事故以来、記憶喪失となったはずの葉丘が、大学時代に学んでいた天文学の知識を覚えていることにシーリンは気が付く。そして葉丘（イエ・チウ）が“笑顔”と失学社についても何か知っていることを察知したシーリンが、密かに葉丘のデスクトップを立ち上げて中身を調べると、そこには笑顔マークが出てくる謎のサイトが…。

遂に暁暁（シアオシアオ）の命が狙われる事件が起こり、危機を感じた費天（フェイ・ティエン）は、かつて願いをかなえてくれる笑顔マークのサイトに、暁暁と結ばれたいと書いたことがきっかけで“笑顔”との関係が始まり、試験で不正をした秘密も握られ、脅されていたことをシーリンに打ち明ける。理解を深めた2人は暁暁を守るため、“笑顔”の正体を探るべく協力していくが。

2年前に林雲山で暁暁（シアオシアオ）を助けた葉丘（イエ・チウ）が、その後に事故を起こした経緯と、鎮雲大学に潜んでいた“笑顔”の正体と葉丘との関係が判明し、すべての謎は解明される。暁暁の絶体絶命のピンチにシーリンが駆け付け、命がけで彼女を救ったことで2人の距離は一気に近づき、シーリンは葉丘のアドバイスに従い、ついに大きな声で暁暁に想いを伝えるのだった。

龍吟城は死にかけた者の命を救う赤華珠を作り出すことで江湖に名を轟かせる名門。ある日、赤華珠が盗まれる事件が起き、城主のようせいほうは２人の娘に取り戻してくるよう命令する。ところが、次女のようかくが捜索を終えて城に戻る途中で刺客に襲われ、林敬（りんけい）と名乗る男に助けられる。彼は龍吟城に潜入して父親の死の真相を調べるのが目的だった。