尹夏沫が生活に困窮していることを知った歐辰は、ある脚本を夏沫に手渡す。視聴者の反響でストーリーが変わるという作品に準主役としてキャスティングされていたものの、夏沫が演じるのは悪役であった。生活のためにドラマ出演を決めた夏沫。洛熙から演技の指導を受けるが初めての演技はぎこちなく、共演者である凌浩や安卉ニ、スタッフにも冷たく当たられてしまう。降板の話も出始めた夏沫に、歐辰がある秘策を命じる。

尹夏沫は役作りのため、歐辰の秘書として３日間を過ごすことに。そんな中、洛熙が突如としてアメリカから一時帰国し、歐辰から夏沫を奪い返す。施設育ちにとって、演じることは生きること。洛熙の助言を受け、再び撮影現場に戻る夏沫。安卉ニから容赦なく罵倒されても、逃げることなく立ち向かう。そして、悪役の悲哀を見事に表現するのだった。夏沫が洛熙を訪ねると、そこには悪夢にうなされる姿が。悲しい記憶が彼を苦しめていた。

ついに「純愛恋歌」の放送が始まった。ドラマは高視聴率を収め、インターネットでは尹夏沫の演技に話題が集まるが、ヒロインであったはずの安卉ニには失望の声が高まる。ブレイクした夏沫への嫉妬を深める安卉ニは、演技の名目で夏沫に全力で平手打ちを。それでも気丈に振る舞う夏沫の姿は、脚本家を含めた周囲のスタッフの心を動かすのだった。夏沫の不遇を目にするも援助を拒まれた歐辰は、影ながら支えることを決意していた。

ドラマの撮影は順調に進むと思われたが、突然インターネット上に尹夏沫を中傷する記事が投稿された。しかし歐辰の指図によって安卉ニが夏沫を平手打ちする動画が出回ると、安卉ニに世間の批判が集中する。夏沫が演じる役の人気が高いこともあり、安卉ニはヒロインの座から転落させられそうになる。起死回生を図るべく、凌浩と夏沫の浮気報道を流させる安卉ニ。恋人を奪われた被害者を装い、カメラの前で涙ながらに訴えるのだった。

安卉ニの会見を受けて「純愛恋歌」の撮影は中断。暴走したファンたちは、尹夏沫の引退を要求する。記者やファンたちに囲まれ暴行を受ける夏沫を、身を挺して守ったのは歐辰であった。事務所の仲間への影響を案じた夏沫は記者会見を開くことを決意。沈黙を保っていた凌浩に協力させるため、ある事実を突きつける。そして記者会見の日。会場に現れたのは凌浩、そして安卉ニだった。記者たちに糾弾され、絶対絶命の夏沫だったが…

記者会見の会場に洛熙が姿を見せ、いわれのない非難を受けていた尹夏沫を救った。ウソが露見した安卉ニはとうとう凌浩から絶縁される。洛熙が夏沫との熱愛を公表したことで、夏沫への誹謗中傷が過熱し、事務所は対応に追われることに。夏沫と洛熙がトーク番組で熱愛ぶりを披露し、心を痛めた歐辰は事故を起こしかけ、ついに記憶が戻った。そんな中、「純愛恋歌」は無事にクランクアップを迎え、夏沫は洛熙と南の島でバカンスを楽しむ。

瓔珞らが管理を任された仏塔から“仏の蓮”が盗まれた。犯人は舒貴人だ。祝宴が終わるまでに取り戻さなければ、瓔珞らはもちろん長春宮が責任を問われる。策を講じて“仏の蓮”を取り戻した瓔珞らは報復を企て、舒貴人から貴重な夜伽（よとぎ）の機会を奪う。舒貴人に待ちぼうけを食わせ、乾隆帝を長春宮にとどまらせたのは、洛神（らくしん）の衣装を着けて舞う皇后の姿だった。これがきっかけとなって、宮中では古の美女に扮する遊びが流行し始めるが…。

古の美女に扮した女官が転落死した事件は、皇后を陥れるために高貴妃と舒貴人が仕組んだ罠だった。瓔珞の機転により皇太后は高貴妃を罰するが、皇后の気分は晴れない。舒貴人は再び高貴妃に近づき、瓔珞を味方に引き入れるよう勧める。儲秀宮に呼び出された瓔珞は、姉を襲った犯人が傅恒であると告げられた。最初は信じなかった瓔珞だが、証拠の品として彼の帯を見せられ動揺する。舒貴人はすかさず毒薬を渡し、皇后を殺すよう唆す。

真犯人は侍衛を装った皇族と推測した瓔珞は、乾隆帝が皇族を招き内輪の茶会を催すことを知る。そこでは変わり者で有名な皇帝の弟・弘昼（こうちゅう）が、悪い冗談で一同を茶化すなどして大ひんしゅくを買っていた。茶会の後、帰途につく面々を激しい雷雨が襲う。稲妻が光った瞬間、乱れ髪の女の幽霊が壁に現れ、一同は肝を冷やす。巡回中の傅恒は半狂乱の弘昼に遭遇し、幽霊は“あの女”だと怯える昼弘をなだめつつ、壁についた汚れを発見して不審を抱くのだった。

犯した“阿満”を親王府の墓に入れることで、幕引きを図ろうとした弘昼。傅恒より復讐に固執しないよう忠告された瓔珞だったが、弘昼を許す気など毛頭なかった。瓔珞は郭太妃（かくたいひ）への供物を届けるふりをしてわざと弘昼に尾行させ、密かに姉の供養を行う。その現場を目撃した弘昼は、姉の代わりに自分に奉仕するよう脅しにかかる。しかし、瓔珞は弘昼に薬をかがせて反撃。その後、養心（ようしん）殿へと逃げ込み弘昼に襲われたと乾隆帝に訴えるが…。

“阿満”を凌辱した弘昼は、瓔珞の罠に落ち、乾隆帝に捕らえられた。我が子を助けたい一心の裕太妃（ゆうたいひ）は、皇太后に救いを求めるが、冷たくあしらわれる。そこで瓔珞のもとを訪れ、弘昼の過ちをわび、和解を求めて頭を下げるが、瓔珞は受け入れなかった。瓔珞への怒りに震える裕太妃は、瓔珞を呼びつけると恐ろしい形相で脅迫し、姉を殺した真犯人の名を明かす。慈悲深いと知られる裕太妃は、実は鬼のような心を持つ恐ろしい人物だった。

傅恒は皇后に瓔珞を娶りたいと打ち明ける。瓔珞の気の強さを知っている皇后は難色を示すが、傅恒はすべて承知のうえだと譲らず、両親を説得してくれるよう皇后に頼む。そんな折、皇后が懐妊したことが分かり、乾隆帝は大喜びする。だが寵臣である傅恒が瓔珞を娶るつもりだと知った乾隆帝は、大きな衝撃を受ける。瓔珞が傅恒を誘惑したに違いないと思い込んだ乾隆帝は、長春宮を訪れ瓔珞に脅しをかける。しかし、その本心は…。

太監の徳勝（とくしょう）から雷が起きるという予報を耳にした瓔珞。私怨を晴らすために裕太妃が住む寿康（じゅこう）宮へ乗り込み、大勢が見守る中、裕太妃と弘昼の罪を大声で暴露する。何事かと現れた裕太妃は無実を主張し、嘘なら天罰を受けると言い放つ。だが途端に雷に打たれ、息絶えてしまう。これにより裕太妃の名誉は地に落ち、偽善者に天罰が下ったと噂されるように。しかし長春宮に戻った瓔珞は、皇后から追い出され、辛者庫（しんじゃこ）送りとなってしまい…。

皇后は瓔珞を辛者庫に送ったうえで乾隆帝に許しを請うたが、乾隆帝はこれを放置し、瓔珞は苦役を課せられる身となった。長春宮から切れ者の瓔珞がいなくなったと聞いた高貴妃と舒貴人は、何事かを企み始めている。自分を救い出すため辛者庫にやってきた傅恒に瓔珞は「もう自分には関わるな」と冷たい言葉を放つ。しかし、瓔珞の言葉が自分や富察（フチャ）家を巻き添えにしないための嘘と知る傅恒は一歩も引かない。そんな傅恒を前に瓔珞は…。

瓔珞（えいらく）は辛者庫（しんじゃこ）でも不屈の精神を発揮して、精力的に仕事に励む。どうしても瓔珞を屈服させたい乾隆（けんりゅう）帝は、彼女の仕事を増やすよう命じる。ある日瓔珞は、張（ちょう）管事に襲われかけた太監の袁春望（えんしゅんぼう）を助ける。これをきっかけに仲良くなった2人は、力を合わせて紫禁城で生き抜くことを約束する。後宮では皇太后が主催する宴が開かれる。身重の皇后は体調不良を押して宴に参加する。だが皇后が皇子を産むことを恐れる高貴妃（こうきひ）は、何事かを画策していた。

女官がこぼした血豆腐の臭いに誘われ、おびただしい数の蝙蝠が重陽節の宴を襲った。一瞬にして大混乱に陥る中、高貴妃は騒動に紛れて皇后を高所から突き落とすと、疑われないように自らもわざと負傷する。皇后は一命をとりとめたものの、意識不明の状態が続く。皇后を見舞うため長春（ちょうしゅん）宮を訪れた瓔珞は、突然、意を翻し、皇后への恨みを大声でぶちまけた。辛者庫に戻った瓔珞は仕事で儲秀（ちょしゅう）宮へ出向くが、そこで高貴妃から屈辱的な暴行を受ける。

林動と奇物楼を訪れた応歓歓。岩大師に会ってもらえない林動を助けようと、父親の令牌を盗みに戻る。だが、師兄の悟道に見咎められ、一緒に下山するはめになる。一方、林動は青檀の寒毒の発作を治すための薬・陰龍涎が手に入るという小貂の口車に乗せられ、彼と奇物楼へ侵入。しかし、そこには様々な仕掛けが施されており…。

奇物楼から林動たちを逃したのは林琅天だと見抜いた岩大師。彼は林琅天に林動を符師会に勧誘したのは修練の手ほどきをしたいからだと話す。一方、小貂は林動に陰龍涎を飲み込んだ炎虎を殺し、その血で薬を練ろうと主張する。するとその時、赤い閃光が走り炎虎は人の姿へと変化する。炎虎が飲んだのは化形丹だったのだ。

岩大師が太清宮に護符の継承者を守る役目を担う符使の派遣を要請。そこで沈清は符使の選抜を行う。それを綾清竹は知らされていなかったが、強引に選抜の競技に参加して見事符使に選ばれる。一方、穆仟仟から生身の人間を符傀にする術を教わった騰儡。彼は穆仟仟にそそのかされ、父親の反対を押し切って炎城へ向かう。

大乱闘となった奇物楼で林動は騰儡を仕掛けに誘い込み、檻に閉じ込めることに成功する。そこで林動が調子に乗って綾清竹の手を握り続けていると、彼女の持つ本命霊符が彼に共鳴。それを見た岩大師は林動を正式に継承者に任命する。符師会の会長となった林動は、騒動を起こしたおわびと挨拶代わりに弟子たちに陽元丹を振る舞う。

継承者の重責を知って一度は符師会の会長になることを拒んだ林動。だが、岩大師から青檀の寒毒の治療を始めとする3つの約束を取りつけ、会長に就任することを最終的に受け入れる。その後、岩大師は約束どおり青檀を診察。青檀の寒毒は生まれついた一種の元力のような力であり、その力は暗黒殿から来ていることがわかる。

林の中で魔物に遭遇した林動と応歓歓。そこに林琅天と綾清竹が助けに現れる。その頃、奇物楼も何者かに襲撃されていた。そして、犯人の手がかりを見つけたという萱素についていった林動は、符術に操られた彼女に襲われる。結局、萱素は岩大師の力で正気に戻るが、その時には奇物楼のすべての弟子に影響が及んでいた。

弟子を助けるため、郊外に建つある達人の古墓に入った林動たち。そこには思わぬ仕掛けがあり、林動と綾清竹は2人きりで石の棺の中に閉じ込められてしまう。だが、小貂の助けで何とかそこから脱出。そして、探していた“涅槃心”を見つけるが、それを手にした綾清竹が墓の主に取り憑かれてしまい、林動を誘惑し始める。

穆仟仟と騰儡により化生池に捨てられた林動。その危機を察知した岩大師は、授けておいた元丹を使い林動の精神世界へ入る。そして、青檀たちの助けもあり九死に一生を得た林動は、奇物楼に帰還する。だが、奇物楼の惨事と負傷した岩大師を見た弟子たちが、林動は符師会の会長にふさわしくないのではないかと言い始める。

岩大師や弟子たちに迷惑をかけた林動は心を入れ替え、年に１度開催される塔闘に向け本格的な修練をすることに。その指導を林琅天が買って出る。2人はかつての兄弟愛を取り戻し、心を通わせたように見えたが、すべては穆仟仟が裏で糸を引いていた。一方、小貂は呑噬護符の中にいたが、新たな持ち主となった騰儡に腹を立てる。

綾清竹は一連の出来事により元丹を傷つけて降級。そのことを林動には言わないようにと応歓歓に口止めするが、そんな彼女を太清宮に連れ戻そうと、沈清と蘇柔が奇物楼にやってくる。それを拒んだ綾清竹は、3日の間に必ず元丹を修復すると宣言。この騒ぎで綾清竹の苦境を知ってしまった林動は、自責の念に駆られる。

林動から与えられた涅槃心で元丹を練り直し、回復した綾清竹。だが、岩大師はそのことを知るや、符師会の会長の座を降りて炎城を去れと林動を激しく叱責する。綾清竹が林動をかばい自分の非を認めるが、岩大師の怒りは表向きで実は林動の純粋さを評価していた。一方、林琅天は林動と穆仟仟の板挟みになり、葛藤する。

塔闘の当日、雷に打たれ続け、死ぬ思いで天元境に昇級した林動。先に出発した岩大師たちに追いつくと、塔闘の勝負に名乗りを上げる。そして、規定どおり林動が神動篇を唱えて符師塔を開けることになるが、それを暗記できていない彼は慌てる。だが、岩大師は密かに助っ人を用意していた。小貂の助けで林動が神動篇を唱えると…。

「北の空に凶兆が現れました――永夜が訪れます」。衛光明（えい・こうめい）は、冥王の子を討って昊天の民を救うべきだと進言する。彼の持つ不思議な力は、冥王の子が唐（とう）国の林（りん）府にいることを示していた。一方、唐国では、戦場でのある出来事をめぐり、林将軍と夏候（か・こう）将軍が対立し…。

天啓15年、金帳王庭（きんちょうおうてい）の単于（ぜんう）が急逝し、唐（とう）国から嫁いだ李漁（り・ぎょ）が殉葬されることに。彼女は密かに逃走を試みるが、計画はあえなく露見してしまう。差し向けられた追っ手に馬車を包囲され、万事休すかと思われたその時、何者かが放った短刀が生き物のように宙を舞い…。