那多がタスクを達成したことにより、外へ出ることができた路里と席磊。母の死をきっかけに市民よりも妹の命を助けると心を決めた那多は、脱出した2人に傀州（クイジョウ）へ逃げるよう伝える。しかし徐々に陥落が始まり、混乱の渦に巻き込まれていく緑藤市民の様子を聞いた路里は、皆でここに残って最後まで戦うべきだと兄を説得する。愛する妹によって再び心を動かされた那多は、ウィッシャー者協会に立ち向かい緑藤市を救うべく、ある行動を起こす…。

オーシャングループの御曹司で、しばらく休養していた社長リー・ゾーリアンが復帰する。彼は、亡き父親に代わり会長の座に就いて会社を牛耳っている叔父フオ・ジエンの動向を探りつつ反撃の機会を窺っていた。そんな中、ある目的のためにオーシャンホテルに現れたスー・シエイーが、華麗な手口で社長秘書室に侵入する。その夜、バーでシエイーと出会ったゾーリアンは、彼女がかつて山で運命的に出会った女性にそっくりであることに驚く。

2年前に亡くなった父親の死の真相を突き止めるためにオーシャンホテルに入社したシエイーは、希望通り社長室に配属される。さらに、解雇された社長秘書リン・タイの後任が決まるまで、臨時でゾーリアンの助手を務めることに。シエイーが山で出会った女性だと確信するゾーリアンは、彼女を食事に誘ってあの手この手でかまをかけるが、彼の追及をかわしたいシエイーは、電話をかけてきた姉の婚約者シエ・ミンハオのもとへ向かってしまう。

ゾーリアンが重要書類を自宅に置いていると考えたシエイーは、急ぎの書類にサインをもらうことを口実に彼の家を訪ねる。用が済んでも帰ろうとしないシエイーを怪しんだゾーリアンは、彼女に部屋の掃除を頼む。掃除中、2人が山でキスした時の写真が本に挟まれているのを見つけたシエイーはそっと本を閉じるが、それを見ていたゾーリアンは彼女に記憶喪失はウソだろうと詰め寄る。帰宅したシエイーはゾーリアンとの出会いを思い返すのだった。

シエイーに洋服を贈ろうとするがうまくいかず苛立ったゾーリアンは、助手失格を言い渡す。父を陥れた契約書を捜すシエイーはホテル内の資料室に忍び込むが、フオ会長の命令でシエイーを調べていた会長秘書のイー・フェイに気づかれてしまい…。その頃、海外出張で成果を上げたシー・チューチュー室長が帰国し、会社に戻ってくる。彼女はオーシャングループに投資しているホンイエ銀行の頭取令嬢で、ゾーリアンとは十数年来の親友だった。

ゾーリアンは記憶喪失を疑って責めたことをシエイーに謝罪。シエイーは2人の出会いがどうであれ過去は振り返らないと告げる。その後ゾーリアンは、彼女がジーウェイグループのCEOで自殺したシェン・ジーホンの娘だと知り衝撃を受ける。一方、ジーウェイの契約書にサインしたチェン・ホンションがユンフォンホテルの総支配人に出世したと聞いたシエイーは、彼が招待されているホンイエ銀行のパーティーの招待状を手に入れようとして…。

パーティーでチェンの怪しい行動を目撃したシエイー。チェンに気づかれそうになって逃げる途中、ゾーリアンに助けられるが、2人が隠れた場所はなんとサプライズ演出の舞台で・・・。その場を繕うため、招待客の前で突然キスをして、シエイーを恋人だと紹介したゾーリアン。その後、2人は互いに何を探っているのか秘密を打ち明け、恋人同士のふりをして協力することに合意。酒に酔ったシエイーは2人が出会った時の思い出を語り始め…。

ゾーリアンとシエイーの交際宣言に複雑な思いのチューチューはシエイーを呼び出し、彼を傷つけないようにと言い渡す。そんな中、フオ会長とチェンの疑惑の証拠をつかみたいシエイーは1人で画廊のチン社長に面会するが、そこにフオ会長が姿を現す。あわやのピンチを救ったのはゾーリアンだった。真相を知りたいがために無茶をするシエイーに、ゾーリアンは内部事情には関与しないよう釘を刺す。だが、帰宅したシエイーにさらなる危機が…。

フオ会長の指示でシエイーとゾーリアンを襲ったリンだったが、フオ会長の弱みを知ったことで危機に見舞われる。一方、入院していたはずのシエイーが目覚めたのは別の場所だった。イー秘書がフオ会長の命令でシエイーを監禁していたのだ。隙を見てなんとか脱出したシエイーを迎えに行ったゾーリアンは、彼女を守れなかったことを激しく悔やみ謝るが2人の気持ちは急接近。帰宅すると、ゾーリアンはシエイーを秘密の部屋に案内し・・・。

フオ会長への反撃を開始したゾーリアンは社長業に本腰を入れ、協力を申し出たチューチューとともにオークションの案件に乗り出す。そんな中、シエイーと連絡が取れずにいたミンハオがオーシャンホテルを訪ねてくる。シエイーはゾーリアンに、彼を姉の婚約者だと紹介するが…。一方、チューチューとオークションの主催者ルオ・マンを訪ねたゾーリアンだが、交渉はうまくいかない。そこにシエイーが現れ、思わぬ手段で彼を手助けすることに。

フオ会長がシエイーの正体に近づきつつある中、ゾーリアンとシエイーは世界的オークションの会場に選ばれたユンフォンホテルへ。シエイーの父が建てたジーウェイビルを改装したホテルだけに、シエイーにとっては思い出深い場所だった。そんな2人の交際を疑う総支配人のチェンは、ハネムーンスイートを用意して探りを入れる。オークションの準備が着々と進められる一方、シエイーはユンフォンホテルでの裏金工作の証拠をつかもうとして…。

オークションの開催が迫り、ゲスト歌手として呼ばれたゾーリアンの親友オスカーの歌にシエイーとゾーリアンは山での夜を思い出す。そんな中、招待客としてミンハオが現れる。彼がシエイーの世話を焼く様子にやきもちを焼いたゾーリアンは、2人が食事しているところへ割って入って火花を散らす。翌日、ルオ夫妻をホテルに迎え、パーティーが開かれる。シエイーの正体を突き止めたフオ会長はゾーリアンを陥れるため、チェンにある指示を出す。

シエイーが作ったカクテルで騒動が起こったことを受け、ゾーリアンはルオに謝罪するが、彼は激高。納得のいく説明がなされなければオークションを中止して訴訟に踏み切るとゾーリアンに迫る。シエイーは残された手がかりからチェンを疑って追うが、彼女を捜しに来たゾーリアンとともに廃工場に閉じ込められてしまう。携帯電話も繋がらず有毒ガスの危険がある場所から2人は辛うじて脱出するが、ゾーリアンは足を負傷してしまい…。

病院に駆けつけたミンハオはキスを交わすゾーリアンとシエイーを目撃して動揺するが、平静を装う。そのころ、ルオから最後通告を突きつけられたフオ会長は急ぎ株主総会を招集。ゾーリアンとシエイーの不在を利用してすべての責任をゾーリアンに負わせようと誘導し、さらにシエイーの正体を明かそうとしたところに2人が突然現れる。一方、ミンハオは廃工場にチェンをおびき出し、事件の真相を自白させる。彼はチェンを総会の場に連れて行き…。

シエイーを巡って牽制しあうゾーリアンとミンハオ。ゾーリアンからシエイーを引き離したいミンハオは、彼女とシエチンを連れてドイツで暮らすとゾーリアンに告げる。一方でシエイーには、ゾーリアンのためにも離れるべきだと説得。さらにチューチューからも、真実の愛は手放すことだと言われるシエイー。その夜、彼女のためにカニみそ麺を作ったゾーリアンは、どこにいようと必ず迎えに行くと約束する。翌朝、シエイーは1人で部屋を出ていく。

オークション当日、ゾーリアンはフオ会長を呼び出し、裏金工作の証拠が揃っていることを告げ、会長職を退きゾーリアンを次期会長に推すという声明文への署名を迫る。そのころ、ゾーリアンが脚を失った本当の理由を知ったシエイーは彼の元へひき返す。一緒に戦いたいと、ゾーリアンを優しく抱きしめるシエイー。1人取り残されたミンハオは、シエイーとの思い出にふけるのだった。一方、オスカーからのアドバイスを勘違いしたチューチューは…。

上海に戻ったシエイーは、黙って姿を消したことをミンハオに謝罪。一方、チューチューはゾーリアンを食事に誘い、諦めきれない自分の想いを告白する。そんな中、ゾーリアンの父親の死について知っていると思われるリウ・アーウェイの行方を調べていたオスカー。ついにリウを捜し出し、ゾーリアンと指定場所へ向かうが…。ゾーリアンが襲われたという知らせにシエイーらが自宅へ駆けつけると、彼は顔を包帯で覆われベッドに横たわっていた。

リウの行方を追って情報提供者を訪ねたゾーリアンとシエイーは、リウが住んでいるという村ヘ。そこで車に轢かれそうになった少女シアオシアオを助けるが、偶然にも彼女はリウの娘だった。すでにリウは亡くなっており、母親は何も知らないの一点張り。翌日出直すことにした2人は宿をとるが、ゾーリアンの思い違いから口論に。シエイーは2年前もこれからも愛する気持ちは変わらないと告げ…。そのころ、ゾーリアンの替え玉がフオにバレてしまう。

シアオシアオに村を案内してもらいながら、つかの間の旅行気分を味わうゾーリアンとシエイー。シアオシアオを通じて母親の理解を得た2人は、リウが死ぬ前に預けたというUSBを受け取る約束をする。星の輝く夜道を歩きながら、ついに証拠を手に入れられるという嬉しさと互いを愛しく思う気持ちでキスを交わす2人。その姿を物陰から見ていたのはミンハオだった。宿に戻ったゾーリアンはフオと手下の姿を目撃し、咄嗟に身を隠すが…。

村に現れた理由をゾーリアンに尋ねられてはぐらかすミンハオだったが、実は2年前にリウと繋がりがあった。シアオシアオの機転によって本物のUSBを手に入れたゾーリアンは、株主とバドミントンに興じるフオの元を訪れ、すべての悪事を暴露する。イー秘書にも見放され警察に連行されるフオは、ジーウェイを倒産させたのは“スペードのK”だとシエイーに囁く。新たな黒幕の存在を知り、シエイーに危険が及ぶことを恐れたゾーリアンは…。

シエイーと一緒に暮らすためには正式な告白が必要だと考えたゾーリアンは、オスカーや助手のジー・インソンに協力してもらいサプライズを企画。ところが何も知らないチューチューが現れて予想外の展開に。その後もなんとか告白を試みるゾーリアンだが、サプライズに気づいていたシエイーは自分からゾーリアンへの想いを告白。2人はゾーリアンの部屋で一緒に暮らし始める。そんな中、オーシャンの理事会で満票を得たゾーリアンは会長に就任し…。

ゾーリアンの主治医から、彼の脚のためにはなるべく車椅子を使うべきだと聞いたシエイー。そんな彼女は歯痛がぶり返し、ゾーリアンから抜歯を勧められるが…。一方でリウとミンハオの繋がりを突き止めたゾーリアンは、ミンハオが“スペードのK”ではないかと疑い始めていた。彼の行動を宣戦布告と受け止めたミンハオはチューチューに接近し懐柔を図る。さらにシエイーがゾーリアンと同棲を始めたと知るや、彼女への想いを抑えられなくなり…。

ミンハオからシエイーの父親のことを聞き驚いたチューチューは、ゾーリアンに2人の仲について問い質す。そんな中、オーシャンの信用回復をかけた新規事業がスタート。シエイーはゾーリアンの脚のために、みずから家に手すりやスロープを取り付ける。彼女の献身的な愛に胸がいっぱいになるゾーリアンだった。同じころ、ミンハオはジョンドーホテルのダイ・ズーアン社長に接触。両者はゾーリアンという共通の敵に対し手を組むことに…。

シエイーはゾーリアンに、新規事業に参加してチューチューから仕事を学びたいと相談する。ゾーリアンから提案を受けたチューチューは承諾するが、父親のことを知って以来シエイーを信用できず彼女に厳しく当たる。一方、シエチンを誰も知らない場所に監禁したミンハオは、彼女からジーウェイの裏金の在処を聞き出そうとするが…。そんな中、シエイーはホテル雑誌の編集長ホー・ジアンホワと知り合うが、それが思わぬ事態を招いてしまう。

ゾーリアンは、新規事業の急務である断熱材の買い付けをシエイーに一任する。一方、休暇を取ってミンハオと会ったチューチューは、一連の事件はシエイーの仕業であり、彼女はオーシャンを潰そうとしているのではないかと尋ねる。シエイーの代わりに謝るというミンハオの言葉に、チューチューのシエイーへの疑いは確信へと変わる。そのころ、ジーウェイ倒産の背景を探るゾーリアンは、シエチンの関与と彼女を操っていたミンハオの企（たくら）みに気づき…。

休暇から戻ったチューチューはシエイーを責めたことをゾーリアンに謝罪。シエイー本人にも仕事ぶりを認めていることを告げ、断熱材の契約を任せることに。そんな中、記憶と正気を取り戻したシエチンはミンハオが出掛けたすきに部屋から脱出。ゾーリアンを呼び出し、“スペードのK”は自分だと告白する。一方、シエチンが失踪したとミンハオから連絡を受けたシエイーが彼のマンションに駆けつけると、部屋にはシエチンの遺書めいた置き手紙が…。

シエチンが失踪する前にゾーリアンと会っていたことを知り、何を話したのかと彼を問い詰めるシエイー。真実を明かすことでシエイーを苦しめたくないゾーリアンは本当のことを言えず、そんな態度に傷ついたシエイーは家を出てしまう。一方、ゾーリアンの前から姿を消したシエチンは警察に自首しようとしていたが、ミンハオに見つかり再び監禁されていた。シエチンは2年前、ジーウェイ倒産の裏でミンハオが暗躍していたことに気づいていたが…。

シエイーが契約した断熱材の倉庫で火事が発生し、慌ててミンハオを訪ねるチューチュー。ミンハオは、シエイーの起こした問題を解決してゾーリアンの心をつかむチャンスだとチューチューを説得する。ゾーリアンは、シエイーを利用してオーシャンを陥れようとしている人物を特定しようとするが…。ミンハオからシエイーの責任を追及するのに十分な証拠を突きつけられたゾーリアンは、火事の責任は自分にあり、シエイーは無関係だと記者発表する。

シエチンが隠した手紙を見つけ、ジーウェイ倒産の黒幕がミンハオだったと知ったシエイー。開き直ったミンハオはシエチンが生きていることを明かし、彼女の命はシエイー次第だと脅す。シエイーはオーシャンを辞め、チューチューにミンハオを信じるなと忠告する。一方、ミンハオの要求に応じ新会社を登記したダイは、密かにオーシャンの株を買い集めていた。そんな中、シエイーはゾーリアンを遊園地デートに誘い、久々に楽しい時間を過ごすが…。

シエチンを愛しているふりをやめたミンハオは隠し口座と暗証番号を教えるよう彼女に迫る。シエイーとゾーリアンが別れたことを知ったシエチンは、ぬいぐるみに隠した手紙をシエイーが読んだと確信。それをミンハオにほのめかすが、彼はシエイーとの初デートに舞い上がっていて…。やがてジョンドーがオーシャンの株主として実名を公表する。それによってオーシャンの株価が急落する中、チューチューは自分がミンハオにだまされていたと気づく。