中元節を迎えるため鎮江に戻ってきた周生辰と時宜。周文幸は２人の帰りを心から待ちわび、連穂も時宜が戻ったことを喜び腕によりをかけて手料理を振る舞う。しかし元気そうに見える周文幸だったがその病状は徐々に悪化していた。主治医は周生辰たちに心臓移植の手術を勧める。その頃、時宜は周文幸と一緒に舟で灯籠を流していた。自分の病状を悟ったかのように語る周文幸を時宜は慰める。ところが周文幸が立ち上がった瞬間バランスを崩し、その反動で時宜も川に落ちてしまう。

川に落ちてようやく目覚めた時宜を周文幸が見舞いに来る。川に飛び込んだ周文幸自身も体が弱っていた。そんな中、周生辰の外祖母に認知症の症状が現れたとの連絡が。時宜と外祖母の双方を看病する周生辰の姿を見た秦婉はその献身ぶりに感謝し、翌日、周生辰と時宜をお茶に誘う。２人のなれそめと周生辰に対する時宜の思いを聞いた秦婉は態度を軟化させるが、やはり周家の嫁として大家族に入ることは勧めないと語る。それに対し周生辰は時宜の代わりに絵筆を執って…。

容体が悪化した周文幸。一刻も早く移植手術が必要な状態だった。ちょうど同じ夜、時宜も急性虫垂炎を発症していた。時宜を１人にさせたことを悔やんだ周生辰は周文幸を梅行に託し、時宜の療養のため上海に戻る。その頃、鎮江では周生仁が周生辰と時宜に会いたい一心で林飛（リン・フェイ）や連穂（リエンスイ）、外祖母や園園まで連れ出し周生辰と時宜の住むマンションへと押しかける。そんな中、周生辰の一族が上海にやってくることに。ようやく両家は上海の新居で顔合わせがかなうのだった。

移植手術を受けるため周文幸は上海の病院に入院することになり、梅行も看病のため同行することに。周生辰との婚礼を控える時宜だったが、周文幸の手術が終わるまで挙式は延期しようと周生辰に提案する。周文幸の手術がなかなか決まらないままのある日、梅行が接待に出かけている間、周文川が王曼を連れて見舞いに訪れ、周文幸が食事を取る間そばで付き添う。王曼は周文川との子供を身ごもっていた。ところがその夜、周生辰のもとに病院から電話がかかってきて…。

病院に駆けつけた周生辰と時宜だったが、周文幸は時宜にメッセージを残し、梅行の腕の中で息を引き取る。周生辰は周文幸の検査データを改ざんした周文川を殴るが、その場にいた王曼が突然流産してしまう。そして通報により警察も到着、駆けつけた警官はなんと杜風だった。時宜に付き添っていた宏暁誉は杜風の姿を見てショックを受ける。周文幸の葬儀を終えた周家は深い悲しみに包まれていた。すると、周生辰の叔父の周生行（ジョウション・シン）が周文川を祠堂に呼びつけ…。

取り調べから戻らない周生辰を案じた時宜は外を捜し回り、ベンチに座る周生辰を見つける。時宜は周生辰を静かに寝かせ料理の支度を始める。周文幸の死以降、周生辰はようやく涙を流すことができ、時宜の料理を食べて笑顔を取り戻していく。そんな周生辰を元気づけるため時宜は名前の愛らしいカニのつがいを買う。そして中秋節が近づき、２人は周生辰の外祖母の家を訪れる。認知症が進んだ外祖母は時宜を覚えておらず、時宜を周文幸と思い込み、ある秘密を告げる。

時宜の父親が勤める大学の特別講義で、周生辰が代理で教壇に立つことになる。学生たちの前で未来に対する熱い思いを語る夫の姿に、時宜は改めて周生辰の虜になる。中秋節を翌日に控え、２人は時宜の実家で過ごしてから鎮江の周家へと向かう。周生辰と時宜の暮らす棟では新しい主人を迎えるための準備が着々と進められていた。そんな中、周生辰は琴を製造する工房に時宜を連れていく。そこはもともと周生辰が株主だったが、現在、株は全て時宜に譲渡されていた。

時宜は周生辰に結婚の贈り物として蔵書楼の壁をねだる。一方、秦婉は周生辰から警察が周文川の捜査で梅行のもとを訪れたことを告げられる。秦婉は周文川が不正なビジネスに手を染めていたことを初めて知るのだった。梅行の父親は周文川が出頭することを条件に弁護人を務めると提案する。そして中秋節当日、秦婉は祠堂にいる周文川を呼び戻す。その周文川は中秋節の宴に紛れて王曼と高飛びすることを計画していたが、王曼に別れを告げられ…。

中秋節の宴で客人たちが続々と周家を訪れ、トン・ジアレンも最後の別れのため外祖母に付き添っていた。トン・ジアレンが去り演舞場に周家一族が集まる中、周文川も出頭前に二階席へと姿を現す。すると周文川は隙をついて果物ナイフを奪って時宜を人質に取り、周生辰以外は外に出るように命じる。一階席では何も知らない客人たちが演目に興じる中、二階席では周文川が無抵抗の周生辰に攻撃を繰り返す。周文川の目に殺意を感じ取った時宜はとっさの行動に出て…。

まだ傷も癒えぬ中、時宜の入院する病院を毎日訪れる周生辰だったが、時宜の両親は面会を拒んでいた。それでも周生辰は仕事が終わって翌朝出勤するまで、廊下で時宜が目覚めるのを待ち続ける。そんなひたむきな姿に時宜の両親の態度も軟化するのだった。周生辰は病院を嫌っていた時宜のため西安で家を探し、まだ目覚めない時宜を家で介護するため一緒に西安に連れていくことに。そして西安の新居に移った周生辰は時宜の荷物からある手記を見つける。

周生辰が目覚めない時宜を連れて西安に移ってから数か月、ついに時宜の意識が戻る。目覚めた時宜は、夢の中で自分は周生辰の11番目の弟子だったと告げる。その夢は奇しくも小南辰（しょうなんしん）王の生涯とリンクしていた。時宜の体調が少しずつ回復すると２人は西安の城壁に登って互いに愛を確かめ合う。そして授賞式のため上海のマンションに戻った２人だったが、事故以来、子供の話題を避けようとする周生辰に対し時宜は疑問を投げかけ…。

ツイ・シーイーは名門・ツイ家の令嬢だったが、幼い頃、父親が権力闘争に巻き込まれ姿をくらましたことをきっかけに口が利けない状態だった。その時宜の母方の伯父で太傅のツイ広（ツイ・グアン）は、皇帝崩御の密書を受け戚（チー）貴嬪の幼子、劉徽（リウ・フイ）の即位を助ける。その頃、都のある中（ちゅう）州から遠く離れた西（さい）州では百戦錬磨の呼び声高い小南辰（しょうなんしん）王こと周生辰（ジョウション・チェン）が軍を率いて凱旋していた。

誓いを破り参内した周生辰はツイ家の娘を弟子入りさせたいというツイ広の申し出を受け、先帝の亡骸が陵墓に入るのを見届け中州を去っていく。その数年後、西州の南辰王府に向かうツイ家一行の中に、成長したツイ・シーイーとツイ広の三子・ツイ風（ツイ・フォン）の姿もあった。西州で南辰王府の周天行（ジョウ・ティエンシン）の迎えを受けたツイ風は、敬愛する周生辰の閲兵を見たいと頼み込む。翌朝、時宜はツイ風に連れられ城楼より自分の師匠となる小南辰王・周生辰の堂々たる姿を目に焼き付ける…。

武人だらけの南辰王府で唯一の令嬢であるツイ・シーイーは、徐々に暮らしに慣れていくも、周生辰は時宜が失語症であることを気に留め密かに治療の方法を探っていた。そんな中、南辰王軍の出征が決まる。南辰王軍は一度出征すると屋敷はもぬけの殻となり、１年近く不在にすることもざらであった。出発の前日、周生辰は蔵書楼で時宜とある詩を詠む。周生辰は時宜に戦勝の報告を送ると約束し、時宜は出征を見送る。そして出征から１年以上が経ち…。

出征から戻り軍営に滞在中の周生辰の元に、南蕭（なんしょう）から逃げてきた僧侶の一行を寺にかくまったとの報告が入る。ツイ・シーイーらを連れ周生辰が寺に行ってみると、剃髪をされていた男を救い出そうと刺客たちが周生辰らに襲い掛かり、時宜はとっさに声を出す。周生辰たちが出征中に、時宜の失語症は徐々に回復していた。剃髪していた男はもともと南蕭の二皇子で、周生辰とは戦場で相まみえた仲だった。その頃、都では宦官の趙騰（チャオ・トン）が劉元（リウ・ユエン）と結託して太后を幽閉、朝廷を牛耳っていた。

皇帝の密命を帯びた広凌（こうりょう）王が西州の南辰王府を訪れる。広凌王は姿絵でしか見られなかったツイ・シーイーと会えたことに喜びを隠せないでいたが、時宜の反応は冷ややかだった。周生辰は広凌王と時宜の邪魔をしないよう軍営にいたが、広凌王は皇帝の代理として激励すると称して軍営を訪れる。その日は時宜の誕生日でもあり軍営では祝いの宴が開かれるが、酔いつぶれた時宜はうわごとで周生辰が出征していた２年近くの思いの丈をぶつけてしまう。

広凌王が護衛を連れ許可なく周生辰の天幕に入る。怒った周生辰の弟子たちは護衛を外に連れ出すが、これは趙騰の息のかかった護衛を引き離す広凌王の策だった。広凌王から朝廷の実情を知らされた周生辰は、蕭晏（シャオ・イエン）を護送するという名目で南辰王軍３万を動員することに決める。ツイ・シーイーは朝臣たちを束ねる存在が必要だと考え、清河（せいが）郡に戻り伯父のツイ広を説得すると周生辰に申し出る。従兄のツイ風と実家に戻った時宜だったが、ツイ広は重い病に侵されていた。

密かに上京した南辰王軍に呼応し、宮中では広凌王が奸臣の趙騰を殺害、趙騰と結託していた将軍の劉元も捕らえられる。ツイ・シーイーは皇帝が周生辰の出兵を謀反と疑わないか心配だったが、情を重んじる皇帝は周生辰を家族として受け入れるのだった。しばらく幼少期に育った寝殿に留まることになった周生辰だったが、そんな彼の前にかつての古い友が現れる。その頃、時宜も皇帝の口から周生辰とある女性にまつわる話を聞いてしまう。時宜の心は大いに動揺し…。

病身のツイ広が太后の元に参内する。周生辰やツイ・シーイーらが見守る中、ツイ広は広凌王が太子になれる見込みがない以上、時宜との婚約は白紙にすると告げ、代わりに幸華（シンホワ）公主をツイ風に嫁がせてほしいと要求する。ツイ風は結婚を頑なに拒むも父親の死に際に仕方なく同意してしまう。一方、伯父を亡くし宮中で悲しむ時宜を母の三娘（サンニャン）が四娘（スーニャン）を引き連れ迎えに来る。四娘は周生辰の伯父と因縁があったため、ツイ広は周生辰に時宜を弟子に取るよう勧めたのだった…。

皇帝から補佐してほしいと頼まれた謝崇（シエ・チョン）は都に残ることに決める。信頼する軍師を手放すことになった周生辰は悲しみを隠しきれない。一方、伯父の喪に服すため、ツイ・シーイーは周生辰とお別れする前に共に寺を参拝し絆を深める。周生辰ら南辰王軍が西州に戻ると、中州のツイ府では幸華公主をツイ風の妻として迎えていた。公主に付き添ってきた広凌王は自分の気持ちを時宜に告げる。そして初夜、ツイ風と公主はそれぞれに想い人がいることを打ち明けるのだった。

伯父の喪が明けツイ・シーイーが西州に戻る日が訪れる。たくさんの書を携えて、途中、青龍（せいりゅう）寺で足休めした一行だったが、そこへ雍（よう）州の将・楊邵（ヤン・シャオ）が敵に包囲された雍州に救援を送ってほしいと寺に飛び込んでくる。ツイ府の兵を連れ雍州に向かった時宜だったが、すでに敵は近くまで迫っていた。時宜の三師兄・謝雲（シエ・ユン）が軍を引き連れて戦うが、謝雲は脚を負傷し、二度と馬に乗れない体になってしまう。そんな中、雍州を去ったはずの楊邵が再び現れ時宜を人質に取り…。

ツイ・シーイーを人質に取った楊邵は、反逆したとして捕らわれていた皇族の劉長善（リウ・チャンシャン）を連れて川を渡り南下する。楊邵は南蕭に入ると時宜を解放、劉長善から兵符を奪って行方をくらます。雍州から時宜のあとをずっと追っていた周生辰は、解放された時宜を連れて山中にある龍亢（りょうこう）書院に向かう。書院には周生辰の古い友、桓愈（ホワン・ユー）がいた。桓愈は周生辰と時宜を見るや、２人のただならぬ関係をすぐに察知する。一方、南辰王軍は川沿いに野営し南蕭の動きをうかがっていた。

周生辰と会うため龍亢書院に南蕭皇帝がお忍びでやってくる。両者の折り合いがつかぬ中、ツイ・シーイーがツイ氏に眠る大量の蔵書を書院に提供することで南蕭皇帝も手を打つ。そこへ蕭晏が現れたと知らせが入り南蕭皇帝は急いで向かうが、蕭晏は改めて皇帝との決別を告げる。その頃、周生辰は時宜と山を下り、琴の調べを聴いたり舟遊びをしたりして南蕭でのひと時を楽しむ。そして書院に戻った２人の前にある客人が現れる。それは町で時宜に声をかけてきた地元の名門の子息だった。

南蕭の名門子息に求婚されたツイ・シーイーはすでに心に決めた人がいることを宣言する。その夜、周生辰は雨の中、時宜の部屋の前でかつての誓いと時宜の存在に思いを馳せる。翌朝、龍亢書院を発ち弟子たちに迎えられた二人は、ツイ風が守る寿陽へと向かうが寿陽では幸華公主が待ち構えツイ風とひと悶着となる。一方の中州では、太后の贅沢三昧の暮らしぶりに皇帝も頭を抱えていた。そんな中、皇宮の守りを任されている南辰王軍の秦厳は太后の巧妙な罠にはまってしまい…。

西州に戻ったツイ・シーイーだったが、周生辰への想いが抑えきれなくなり南辰王府では彼に会うのを避けていた。そんな中、雍城の守りを任されることになった平秦王が高淮陽を連れて西州へやって来る。周生辰の治める西州を見物したいという高淮陽に心が揺れる時宜。案内には加わらず一人 部屋にこもっていると、周生辰に誘われ西州の街を散策することに。西州の賑わいを楽しむ中、雨に見舞われた二人は民が雨宿りをする廃虚に立ち入るが、そこに南蕭へ逃げた楊邵が姿を現し…。

足が不自由になった謝雲は辺境の鹿苑行きを自ら志願する。その頃、中州では誕生間近の皇帝の子を利用して返り咲きを狙う太后が丞相の劉魏を抱き込み、虎視眈々と機会をうかがっていた。太后は皇帝の太傅になっていた謝崇が、妻が高氏一族であったことを皇帝に隠していたとして謝崇を投獄する。そんな中、広凌王は太后に再度、ツイ・シーイーとの縁組を実現させてほしいと願い出る。一方、謝崇が死んだとの知らせが西州の周生辰のもとへも届き…。

周生辰は謝雲に謝崇の死を伝える。謝雲は謝崇の実の子供だった。一方のツイ・シーイーは、母親に思いの丈をつづった手紙を書く。しかしその手紙を時宜の母が読んだ直後、中州から使いが訪れる。太后による広凌王と時宜を縁組させるという聖旨だった。急きょ西州に赴いた時宜の母は、来訪の目的を時宜と周生辰に告げる。巷でささやかれる噂について聞かされた時宜は、周生辰のためにも縁組を受け入れるしか道はなかった。そして時宜が西州を発つ日は翌日に迫っており…。

ツイ・シーイーが西州を去る日が来る。周生辰は静かに城門の上から見送っていた。道中の駅館で時宜が師姐を訪れると部屋にいたのは周生辰だった。時宜は嫁ぐ日には来ないでほしいと告げる。都入りした時宜は挨拶のため参内するが、同行した母のツイ三娘は幸華公主が身ごもっていないことに気づく。公主はツイ風とは情がなく二人とも苦しんでいると訴え、時宜も離縁を許すよう願い出る。一方、皇子がなかなか誕生しないことに焦りを覚えた太后は太医に出産を早めるよう命じ…。

太后の杯に毒を盛った皇帝だったが非情になり切れず逆にその杯を無理やり飲まされ、姜嬪も死産となり殺されてしまう。禁衛軍を掌握した太后は政に返り咲くべく、皇子誕生の宴と称してツイ・シーイーを参内させるが、その夜に急遽皇帝の崩御を宣言、金栄を父に持つ金嬪と共に時宜を人質として皇宮内にとどめ置く。一方、謝崇の死で権力の均衡が破れると踏んでいた周生辰は密かに都入りしていた。丞相の劉魏を捕らえると太后の企みを聞き出し劉魏にある命令を下す。

偽の皇孫を擁立して垂簾聴政を行おうと画策する太后だったが、皇孫の素性を怪しむ朝臣たちに迫られてツイ・シーイーを大殿に呼ぶことに。ツイ・シーイーは先帝について問われると臨機応変に証言、丞相の劉魏が小南辰王の言葉を伝えると、ついに太后は罪を認め失脚するのだった。そして朝廷では新たに幼い劉子貞が即位、周生辰や南辰王軍がしばらく都に残ることとなり時宜は喜ぶ。しかし広凌王は時宜との婚姻を翌月に早め、朝廷内で徐々に足固めをしていた。