プールでイエンシューと熟睡してしまったエントンは、イエンシューに自殺の理由をしつこく尋ねる。しかしイエンシューは、自殺願望はなく誤解だと言って取り合わない。さらにエントンは、寝落ちの理由は2人の体が触れ合ったからではないかと仮説を伝え、もう一度試させてほしいと迫るが、イエンシューからあっさりと断られてしまう。

なぜかイエンシューと体を触れ合っても眠れず、以後の接近を拒否されてしまったエントン。条件が不足していたと考えた彼女は科温を訪れ、偶然、リー・チョーとソン・チェンに出会い、治療の名目でイエンシューに接近するための協力を取りつける。エントンを社長秘書にするために大々的な面接が開催されるが、思わぬ人物の登場で事態は予想外の方向へ向かう。

ラッシュ時、事故で配車が間に合わず会議に遅れそうになっていたイエンシューを、エントンがバイクに乗せて送っていくことに。エントンは、無事に会議を終えたイエンシューを映画に誘う。映画に驚いた拍子に自然と手を握り合う状況を作り出し、自分の立てた仮説を確かめようという魂胆だった。何も知らないイエンシューは、快く誘いを受け入れる。

エントンは科温に就職したことをチー・ズオに報告し、これまでのサポートに対し感謝を伝えるが、チー・ズオはなぜか微妙な表情を浮かべる。不眠症の権威であるリー博士はイエンシューとエントンに今後の治療計画について説明。日常的接触に伴うデータ収集のため、ブレスレットの着用と、同居を言い渡すのだった。その夜、2人は同じベッドに入り…。

リー博士は触れ合うと眠りに落ちる原因はときめきであるという自身の仮説に基づき、ブレスレットの設定を変更。エントンとイエンシューの心拍数が上昇するとブレスレットのランプがピンクに光るようになったのだ。イエンシューはその仮説を検証するために、何も知らないエントンを社外に連れ出す。ところがこの日はちょうどシュー・マンスーの誕生日で…。

睡眠サプリの開発を続ける条件として、取締役会は関連技術を持つジョン教授のプロジェクト参加をイエンシューに提示。契約寸前までこぎつけたイエンシューとエントンだったが、約束当日の朝に寝過ごしてしまう。遅刻を詫びる2人に、ジョン教授はイエンシューがある大会で勝てば契約すると告げて1枚の紙を渡す。それは広場ダンス大会の参加申込書だった。

リー・チョーがソン・チェンのオフィスに駆け込んで来て「ソン社長たちが寝ました」とうれしそうに報告する。ちょうど居合わせたマンスーは、その相手がエントンであることを察して嫉妬の炎を燃やす。そして秘書のジアン・ユーにイエンシューの監視を命じる。そんなことを知るよしもないイエンシューは、エントンとデートを重ね順調に愛を深めていた。

マンスーはチー・ズオにエントンを好きな理由を尋ね、親を味方につけてはどうかと提案。チー・ズオはそれを受け入れる。その夜、エントンは両親の誘いでレストランを訪れ、ずらりと並んだ豪華な料理に当惑する。その料理を作ったシェフとして現れたのはチー・ズオだった。その頃、イエンシューのもとにエントンが男と密会しているという知らせが入り…。

エントンとの関係がスキャンダルとしてネットを賑わせていることを知ったイエンシューは急いで自宅に戻るが、エントンの姿はなく壊れたスマホだけが残されていた。記事の拡散を重く見たイエンシューは盗撮された写真の出どころを探るようリー・チョーに命じる。同じ頃、リー博士は2人の眠りが以前とは異なる段階に入ったことをイエンシューに告げる。

両家の顔合わせにイエンシューの父親は姿を現さなかった。友人との約束を優先したとの伝言に、エントンの両親はバカにされたと激怒する。雇用契約書のせいでイエンシューの父親に金目当てだと思われたことを知ったエントンは、説明すれば誤解は解けるとイエンシューを励ます。だがイエンシューは、エントンと別れなければ強硬手段を取ると父親に宣告されていて…。

エントンと引き離されたイエンシューは再び不眠症に悩まされるようになっていた。激しい頭痛に見舞われ、もうろうとした意識の中で大量の鎮痛剤を飲もうとしてチー・ズオに止められる。一方、エントンも同じように眠れない日々を過ごしていた。夜中にキッチンでこっそり酒を飲み、いつまでも起きている娘の姿を見た母親は心配を募らせ夫に相談する。

催眠療法の結果、イエンシューとエントンは水辺に関わる悪夢を見るが、どちらにも溺れた記憶はなかった。次の催眠まで間を空ける必要があることから、リー博士の勧めで2人は湖のそばへ旅行することに。出発の朝、両親があっさり旅行を許したことに違和感を覚えたエントンは、ビデオ通話で父親が家にいることを確かめる。だが実はエントンの両親は2人を尾行していて…。

行方不明になったエントンとイエンシューがようやく発見される。30時間以上も眠り続けた2人の異常なデータに心配を募らせていたリー博士は、やっと電話に出たイエンシューにエントンとの距離を保つよう警告する。イエンシューは実家に戻って父親にプロポーズの報告をするが、反対され口論に。そんな中、イエンシューの父親は心臓発作を起こして倒れてしまう。

病院での付き添いを通じてエントンの人柄を知ったイエンシューの父親は、息子を諦めるようマンスーをやんわりと諭し、イエンシューと和解を果たす。リー博士から低温環境なら触れてもすぐには眠らずに済むと聞いたイエンシューは、雪が降る中エントンを呼び出し、改めて指輪をはめる。幸せの絶頂にある2人は、双方の親を呼んで再び食事会を開こうとするが…。

母親の死はエントンのせいだという父親の話を信じられないイエンシューは、真相を確かめるためにソン・チェンと会う。話が本当だと知ったイエンシューは、エントンとの連絡を絶つ。一方、何も知らないエントンは、必死でイエンシューの行方を捜す。チー・ズオがマンスーとともに彼の自宅へ行くと、そこには泥酔したイエンシューの姿があった。

イエンシューと連絡がつかず、不安に駆られたエントンは彼の自宅を訪ねる。イエンシューは「治療をほとんど終えた今、2人の関係は価値を生まないため、別の女性を選ぶ」とエントンに宣言。深く傷ついたエントンだったが、リー博士からイエンシューのエントンに対するときめき指数に変化はないこと、不眠症を治すには失われた記憶の回復が重要だと聞かされる。

15年前の真実を知ったエントンから別れを切り出されたイエンシューだが、彼女への想いを募らせる一方だった。取締役会の席でもエントンの幻想を見て、らしくない行動をとってしまうイエンシュー。そんな姿を見かねたチー・ズオは彼の自宅を訪ねる。腹を割ってエントンへの想いを打ち明けたチー・ズオは、イエンシューに「自分に正直になれ」とはっぱをかける。

エントンはイエンシューと別々に治療を受けたいと訴えるが、リー博士の説得で思いとどまる。データ分析の結果、2人の不眠の原因が“失った記憶”にあることが分かる。だが、さらなる深い催眠治療に必要な機器は税関で止められ、実施は後日に。リー博士の提案で湖を訪れた2人は壊れたボートを見つける。それに触れた瞬間、フラッシュバックが起き…。

エントンとともに催眠中の録音を聞いたイエンシューは、ソン・チェンの証言の真偽を確かめるために実家へと急ぐ。だが、問いただしても父親は「もう忘れろ」と言い、ソン・チェンをかばう。そこで自力で記憶をよみがえらせようと、イエンシューは誰にも知られずに場所を手配するようリー・チョーに命じる。そこに現れたのは何日も姿を消していたリー博士だった。

イエンシューの秘密がメディアに暴露され科温（コーウェン）の株価は暴落、多くの投資家が撤退し、科温は創立以来の大ピンチを迎えていた。チー・ズオは役員数名にイエンシューを支持するよう頼むが、あえなく断られる。ソン・チェンがイエンシューの解任と自身の社長就任を支持するよう、すでに根回ししていたのだ。そして、運命の解任決議の日が訪れるが…。

イエンシューはエントンを連れて母親が眠る墓へお参りに行き、仕事もプライベートも順調で愛する人もできたと告げる。エントンは命を助けてもらったお礼を述べ、夢は昔と変わらず立派なチェリストになることだと報告した。その帰り道、イエンシューはエントンに復縁を提案するが、「今まで散々泣かされたのに簡単には許せない」とあっけなく断られてしまう。

アンネからアジア・フィルに推薦したいと連絡を受けたエントンが大喜びでイエンシューに報告すると、すでに彼は車の準備をしていた。途中で渋滞に遭遇するが、イエンシューの秘策のおかげでエントンはアンネとの約束に間に合い、夢への一歩を踏み出す。イエンシューは、エントンと一緒にいるために眠気に耐えるが、エントンは彼の演技に気づいていて…。

マンスーはチー・ズオと目が合った途端に逃げ出すが、すぐに追いつかれてしまう。気まずそうに目を伏せるマンスーの脳裏に昨夜の記憶がよみがえる。一方、エントンとイエンシューはウエディングドレスの試着に来ていた。イエンシューがエントンの花嫁姿に見惚れていると、2人の電話が同時に鳴る。急いで店に向かうと、父親たちの言い争いが聞こえてきて…。

大梁国を舞台にした復讐ストーリーを描いたネット小説「雲夕瑶」。その結末は悪役の第三皇子・紀楚（きそ）が太子・紀雲（きうん）を殺すバッドエンドだった。すると、読者の怒りレベルが限界を突破し、物語の世界に放り込まれた作者は紀楚に嫁がされる脇役の花青歌（かせいか）として生きることに！　花青歌は登場してすぐに紀楚に殺される運命だったが…。

従兄の紀雲（きうん）に助けられて死を回避した花青歌（かせいか）は盛京城で一番の舞姫・舞雪姫（ぶせつき）の元に匿われる。しかし、この先には紀楚（きそ）の陰謀で舞雪姫が自害し、彼女を殺したと紀雲に罪が着せられる展開が待ち受けている！　そこで舞雪姫の自害を止めて紀雲を助けることにした花青歌。彼女は男装して如夢館に忍び込むが、紀楚に出くわして…。

花青歌（かせいか）は舞雪姫（ぶせつき）の自害を止められず紀雲（きうん）に殺人容疑が！　もとより事件を担当する東正司の司正を務めるのは紀雲だったが、第二皇子・紀峰（きほう）が代理司正としてこの事件を調べることになる。そこで花青歌は皇子たちの幼馴染で検視官の林夕瑶（りんせきよう）を味方につけるべく行動を開始。彼女に話しかけるが、初対面では信用してもらえず…。

現場検証に潜り込んだ花青歌（かせいか）は林夕瑶（りんせきよう）に事件解決のヒントを与えることに成功。一緒に懸医閣の医者・公冶棋（こうやき）に会いに行くが、彼が紀楚（きそ）の一味で痕跡なく人を殺せる腕を持っていると知っているのでビビってしまう。その後、紀楚に仕える侍女のふりをして街に出た花青歌。彼女は紀楚が舞雪姫（ぶせつき）に片想いしていたという噂を流すと…。

事件の審理が始まり紀雲（きうん）は舞雪姫（ぶせつき）の死を自害だと話すが、その動機については口を閉ざす。すると、舞雪姫の侍女・小諾（しょうだく）が紀雲は殺人犯で花青歌（かせいか）とただならぬ関係にあると言い出す。その証言を覆して紀雲を救った花青歌だったが、結局、東正司の司正職は紀楚（きそ）が手にすることに。しかも、花青歌は本当に紀楚の侍女にされてしまい…。

小青（しょうせい）という名前で侍女として紀楚（きそ）の住む律王府にやってきた花青歌（かせいか）。彼女は紀楚に婚礼の晩に逃げた花嫁だと疑われていることに気づいて必死にシラを切る。一方、公主・きえんじは南境国に人質に出される前は優しい兄だった紀楚とまた仲良くしたいと律王府へ。そこで公冶棋（こうやき）と出会い、紀楚と親しくしている様子の彼に興味を抱くが…。

東正司で紀楚（きそ）の側仕えをすることになった花青歌（かせいか）は彼が亡き母・賢妃（けんひ）の15年前の事件を調べ始めたことに気づく。そこで紀楚に絵を描いて渡すと、自分のことを何でも理解していることに驚いた彼にその理由を問い詰められる。しかし、理由が言えない花青歌は1ヶ月だけ待ってほしいと言って時間を稼ぐと懸命に打開策を考えて…。