玉楼が幼い頃に遠方に嫁いだ３番目の姉・有容（ゆうよう）が久々に孫家に帰ってくる。羽振りがよさそうな有容の景気のいい儲け話に月紅や鳳翹たちは乗り気だが、有容のどこか不自然な様子を少春は見逃さない。何か事情がありそうだと察した少春の話を聞いた月紅たちは前言を撤回し、慎重な姿勢に転じる。そんな中、金閣がとんでもない騒動を引き起こす。

有容の夫・方家鼎（ほうかてい）はその文才を見込まれて書記官にと誘われる。舞い上がる家鼎だったが、すぐに失意を抱く。そこへ有容が帰ってきて夫を励ますと…。ある夜、大きな爆発音がして孫家の皆は驚き外に出る。金閣が何かを爆発させたようで、孫遜は激怒。玉楼が兄の後を追うと金閣は一冊の本を見せながら熱い胸の内を語るのだった。

少春の師匠は、助けはいらないと孫遜に言い切る。さらに思い出は心の奥に眠っていると告げ、孫遜は身を引くことにする。その頃、逢源が手柄を立てて朝廷に返り咲き、再び京冠と組んで孫遜を失脚させようと策を練る。そして藩（はん）才人に、かつて皇長子が夭折したのは有貞が贈った服が原因だと言わせ、有貞に疑惑の目を向けさせる。

３日で真相を明らかにすると言う少春に皇帝は捜査を許可する。有貞の無実を信じる少春は、不可解な証言をして牢に入った李（り）太医に面会し、妻子が人質に取られていることを確信する。ところが少春は敵に捕まり、閉じ込められてしまう。約束した期限が迫る中、玉楼は宮中で起こっている事態を知り、なんとかして時間を稼ごうと奔走する。

京冠から父の話を聞いた少春は、孫遜に長く仕える丁（てい）番頭の動向を探る。変装してまで情報を引き出そうとするが見破られてしまう少春。そんな中、少春は孫遜から自分を疑っているなら一緒に来いと、朝廷の貯水池に連れていかれる。確たる証がないまま、再び少春が京冠に会っていると孫遜の別邸から火が出たとの一報が入る。

孫遜は皇帝から毒酒を賜り、孫家の息子たちは刑を免れるものの一家は没落してしまう。誰もいなくなった屋敷で酔った玉楼は、少春に歌を歌ってくれと頼む。幸せな思い出を胸に、眠りに落ちる２人。しかし少春が目を覚ますとそこに玉楼の姿はなく、自分のことは捜さずに忘れてほしいという手紙だけが残されていた。

仙綾閣（せんりょうかく）の簡（かん）師匠の鑑定により、別院で見つけた布と母が握っていた布が同じ布だと判明。羅十一娘（らじゅういちじょう）は下手人捜しに意気込むが、その帰りに何者かにさらわれる。そんな中、狩猟の随行から戻った徐令宜（じょれいぎ）は、羅十一娘が別院に移されたと聞き激怒。羅家にいると知り、羅十一娘を迎えに行くが彼女の姿はなく不審に思う。その頃、羅十一娘と冬青（とうせい）は納屋に閉じ込められて…。

徐令宜は羅十一娘を屋敷に戻し、丹陽（たんよう）らを徐（じょ）府内の南荷（なんか）院に移らせることで、羅十一娘の主母としての立場を守りつつ丸く収める。さらに喬蓮房（きょうれんほう）の配下の劉（りゅう）氏を罰し、喬蓮房に釘を刺す。徐令宜を冷たい人間だと思っていた羅十一娘は、彼の意外な一面を知り驚く。そんな中、徐嗣諄（じょしじゅん）が原因不明の皮膚病を患い、羅十一娘の手配した塗り薬で一時は回復するが再発し…。

徐嗣諄の病がぶり返した原因が羅十一娘にあると思い込む徐（じょ）大夫人は、彼女に禁足を命じる。その頃、徐嗣諭から庭園で密かに飼われている犬の話を聞いた羅十一娘は、ちょうど屋敷を訪れていた羅五娘（らごじょう）のふりをして居所をこっそりと抜け出す。そして犬を見つけ出した羅十一娘は、犬が病の原因であることを突き止め、隠れて世話をしていた喬蓮房を問い詰めるが…。

徐嗣諄が回復し、徐令宜と羅十一娘はようやくひと息つく。２人はそれぞれ喬蓮房に対し疑惑を抱くが、確かな証拠がつかめない。徐嗣諄を喬蓮房から離すため、徐令宜は羅十一娘に教育を任せることを徐大夫人に認めさせる。さらに、羅十一娘をねぎらうため、徐令宜は上質な錦羽扇（きんうせん）を自ら作って贈るが、何も反応がないことの不満を、羅十一娘へつい口にしてしまう。

喬蓮房の配下の張（ちょう）氏が大量の酢を買っているのを目にした文姨娘（ぶんいじょう）は、炊き出しにカビた米が使われていることに気づく。そして文家を盛り立てるため、この件を羅十一娘の耳に入れ、彼女に喬蓮房を倒させようとする。一方、羅十一娘らが米の異常に気づいたことを察した張氏は、事情を喬蓮房に打ち明ける。喬蓮房は実家から米を借りて解決しようとするが失敗して…。

琥珀（こはく）は羅十一娘の指示で炊き出し用の米を買いに行くも、売ってもらえず困っているところに林世顕（りんせいけん）が現れる。彼の口利きでなんとか米を手に入れた琥珀は、炊き出し所へ急いで向かう。その頃、炊き出し所は区家の差し金で民衆が暴れ出し、大混乱に陥っていた。なだれ込む暴徒に脚を踏まれてけがを負った羅十一娘の目の前に、急いで駆けつけた徐令宜が現れ…。

徐家の危機を救い、さらに徐令宜の意向もあり差配の仕事を羅十一娘が任されることになる。その後、徐令宜は羅十一娘のいる西跨（せいこ）院を訪れるが、泊まらずに自分の居所に戻る。その様子に、側室たちは羅十一娘が寵愛を受けていないのではと噂する。そんな中、徐家の職長たちを集めた羅十一娘は、自分を見くびる者たちを見事に抑えて主導権を握ることに成功し…。

帳簿を握った十一娘が、母を殺した下手人につながる布の出入りを調べ始めると、数人の使用者が浮上。布は徐令宜か徐令寛（じょれいかん）への贈り物に使われたのではないかと羅十一娘たちは推測する。徐令宜の部屋に同じ布がないか探していると、そこへ徐令宜が現れ、思わず衣を作るために部屋に入ったとでまかせを言う。そんな中、文姨娘が羅十一娘に商いの話を持ちかけ…。

徐令宜は“鳳卿（ほうきょう）”という正体不明の幼い子供を連れて帰り、内密に世話をしろと羅十一娘に命じる。しかし、屋敷内はもちろん都の名家の間でも、「徐令宜に隠し子がいた」という噂が広まってしまう。徐令宜の子供ではないとすぐに見抜いた上、私心もなく自分を信じ理解を示す羅十一娘に、彼女を誤解していたと反省する徐令宜は、何か贈り物をしようと考えて…。

鳳卿を誰に任せるか、徐令宜は決めかねていた。名乗りを上げた喬蓮房と秦石榴（しんせきりゅう）のどちらも理想的な母親とは思えない。鳳卿をかわいがる頂怡真（ていいしん）を見た羅十一娘は、徐令宜に頂怡真を提案するが、彼女はかつて子供を亡くしたことで子育てに臆病になっていた。一方、鳳卿が徐令寛の子供であると察した喬蓮房は、ある計略をめぐらし、丹陽へ鳳卿のことを伝えて…。

羅十一娘に励まされた頂怡真は、自ら願い出て鳳卿の養母に決まる。鳳卿は頂怡真の亡夫の子供として徐家の籍に入り、徐嗣誡（じょしかい）と名付けられる。その頃、母を殺した下手人に、徐家の女たちの関与を疑う羅十一娘は、丹陽が作った香り袋の刺繍を徐令寛に見せてもらう。一方、羅十一娘が無くした愛用の玉簪（ぎょくさん）と瓜二つの簪を作らせた徐令宜は、自分の心の変化に戸惑い…。

徐令宜は区家の兵糧着服により、カビた米が軍にまで浸透していることを突き止める。厳重な取り調べから息子の区励行（おうれいこう）を守るため、靖遠（せいえん）侯は配下を切り捨てる。区励行は徐家の継室である羅十一娘が策を阻止したから失敗したと妻にこぼし、それを聞いた区（おう）若夫人は羅十一娘に興味を示す。一方、徐令宜は羅十一娘の外出の理由を探るが、打ち明けてもらえず…。

念願の家を手に入れて喜ぶユン・シューだったが、なんと新居にはジャン・スーニエンの姿が。スーニエンの話を聞いて、シューは従兄のフオ・チーに騙されたことを知る。家を追い出され、寮にもいられなくなったシューは、親友であるガオ・ジーイーの部屋に泊まることに。一方、スーニエンは病院から電話を受け、急いで祖父のもとに向かう。

病院で会ったジャン・スーニエンに恋人のフリを頼まれたユン・シューは、以前助けた老人がスーニエンの祖父だと知り、戸惑いながらも頼みを聞き入れることに。そんなシューにスーニエンは感謝し、「行く当てがないなら１か月だけ泊まっていい」と自宅の玄関の暗証番号を教える。こうして２人の秘密の同居生活が始まったのだが…。

ユン・シューを気に入ったジャン・スーニエンの祖父は、孫の婚約者として親戚にシューを紹介する。そんな中、海外で働いているユン・ランから帰国すると電話を受けたシューは、従兄に騙し取られたお金を取り戻すため弁護士事務所を訪れることに。一方、スーニエンは先走る祖父を止めるため、シューとの結婚が不適当であることを証明しようとする。

ジャン・スーニエンはお互いの利害のために契約結婚を提案するが、ユン・シューは愛のない結婚はしたくないと断る。スーニエンはそんなシューを理解できずにいた。このまま居候はできないと思ったシューは家を出ていこうとするが、ちょうどその時、帰国した姉のユン・ランが家にやってくる。慌てたシューはスーニエンを彼氏だと紹介し…。

婚前協定書を作成することにしたユン・シューとジャン・スーニエンは、親密な身体接触をしないという条項に合意する。２人は式を挙げないつもりだったが、スーニエンの祖父を納得させるために結局挙式することに。ユン・ランも妹が決めたことならと結婚に賛成する。式のリハーサル当日、スーニエンの介添え人として意外な人物が現れる。

ユン・シューの結婚が契約結婚だと知ったユン・ランは激怒する。それを聞いたジャン・スーニエンは結婚を無理強いしたくないと言い、シューに考える時間を与える。結婚を望むスーニエンの祖父と、結婚に反対する姉との間で揺れるシューは、ある日突然姿を消してしまう。スーニエンはシューを捜す中で、それまで自分勝手だったことに気づく。

結婚式で誓いのキスをしたユン・シューに、ガオ・ジーイーと友人のリン・ヌオは本当にキスしたのかと問い詰める。その流れでジーイーがヌオの唇に触れ、ヌオは戸惑う。その頃、人気俳優のルー・ユーは偶然再会したユン・ランのことが気になっていた。一方、結婚式を終えて家に帰ってきたシューはスーニエンにキスの恩返しがしたいと言われ…。

数学の問題を解けないユン・シューに、ジャン・スーニエンは大学で自分の授業を聴講するようにと言う。シューは言われたとおりにするが、スーニエンに見とれて授業に集中できない。授業後、２人は一緒に昼食を取り、スーニエンはシューの頬に付いた米粒を取る。シューはガオ・ジーイーとの会話でスーニエンへの思いを自覚するが…。

ジャン・スーニエンへの思いを諦めようと家を出たユン・シューは、住み込みでスーパーのビール販売の仕事をすることに。一方、ルー・ユーはユン・ランを振り向かせようと家を訪ねるが、閉め出されてしまう。そんな中、スーニエンはシューのいない家で寂しさを感じる。翌朝、スーニエンは祖父のお見舞いに訪れたシューの姿を見て安心する。

ジャン・スーニエンの祖父の別荘を掃除していたユン・シューは、落書きされた童話の本を見つける。しかしそれを見たスーニエンは動揺して不自然な態度に。その後、退院した祖父の付き添いで再び別荘を訪れた時、スーニエンはシューに距離を置いていた理由を打ち明ける。また、シューは童話の本がスーニエンの過去と深い関わりがあることを知る。

ジャン・スーニエンとユン・シューは再び同棲生活を始める。一方でガオ・ジーイーは彼氏のグー・シャオの誕生日会に呼ばれたものの、参加者が美女ばかりで自信を失う。法律事務所で仕事を始めたシューは、寝ても覚めても仕事のことばかり。それを心配したスーニエンは、シューの上司である弁護士のモン所長に対して不満を募らせる。

モン所長と漫画の話で盛り上がったユン・シューは、仕事を手に入れられたのはジャン・スーニエンのおかげだと偶然知る。一方、ガオ・ジーイーを心配するリン・ヌオはデートをこっそり尾行するが、ジーイーにバレてしまい口論に。残業で遅くなったシューを迎えに来たスーニエンは、親しげなシューとモン所長を見て嫉妬心を感じる。