今から一年前に右京と亘が遭遇した謎の立てこもり事件。膠着状態に陥る中、右京は尊から犯人の要求している女性・吉井聡美に関する情報を入手する。

胃潰瘍で入院した幸子の見舞いで病院を訪れた右京と亘は、思いがけず病室で伊丹たち捜査一課と出くわす。聞けば、小松崎というヘルパーが刺殺された事件に関して、腕を負傷して入院中の真奈美という盲目の女性に事情を聞きに来たらしい。

計6人の女性を殺害し、顔を切り刻むことに執着した快楽殺人犯・北一幸が、治療中の病院から逃走した。裁判中だった北は、末期がんの治療のためにいったん入院していたのだが、見張りの刑事を殺害して姿を消したという。

“スガチー1888”と名乗る若い男が、数日前に投稿した「ラストワーク」という動画がネットで話題を呼んでいた。動画には、拳銃を持った謎の人物に脅され、恐怖におびえながらステーキを食べる初老の男性が映っており、フィクションかリアルな犯罪動画か物議を醸しているのだ。

サイバーセキュリティ対策本部の特別捜査官である青木が、自身のスキルを悪用し、広報課長・社美彌子の私物のパソコンに侵入。美彌子の娘と思しき少女が映った写真や動画を密かにのぞき見た。

自身の妻を相次いで殺害した連続殺人事件の容疑者である大富豪の平井が、弁護士の慶子を通じて警視庁を告訴した。自分は無実で、右京や亘らの脅迫によって自供を迫られたというのだ。

事故死に見せかけて3人の妻を殺害したとされる平井は、自白が強要されたものだったと、無実を主張し続けていた。法務事務次官の日下部を後ろ盾に、その事件の捜査指揮権を掌握した検察官の田臥は、特命係の右京と亘を捜査から閉め出す。

大手商社の専務・瀬川の家の玄関に灯油がまかれる騒ぎが発生。「エスカレートしないうちに犯人を見つけてほしい」と峯秋から内々に頼まれた亘は、右京と連れ立って瀬川家に向かう。

亘が顔見知りになったコンビニの店員・森山健次郎が殺害された。捜査一課では、2年前に健次郎の証言で逮捕され、最近仮出所した窃盗犯・宍戸が事件現場付近で目撃されているため、逆恨みの犯行ではないかと消息を追っていた。

右京と亘は、警察学校で教官を務める元鑑識の米沢守から連絡を受け、校内で起きた“転落事故”の現場に臨場する。意識不明の重体で病院に運ばれたのは、樋口というベテラン教官で、亘も指導を受けた人物。

早見という元捜査二課の刑事が、警視庁を訴えた裁判に注目が集まっていた。早見の妻・幹子が半年前に歩道橋から転落死した一件について、警察は自殺と断定して捜査を打ち切ったが、早見は殺人の可能性を主張。

派遣社員の中年男性が遺体で発見される事件が発生。付近に落ちていた携帯電話には、犯人と思しき男が映った動画と、“ダークウェブ”と呼ばれるネット内の裏社会にアクセスした痕跡が残されていた。

警視庁公安部に、「中央アジア系テロ組織のメンバーが日本に潜入した」という情報がもたらされ、緊急手配が敷かれる。そんな中、右京と亘は偶然、中央アジアに生息する“ジゴクバチ”という外来生物を発見。

スナック店主の男性が殺害され、捜査一課では強盗殺人として捜査を開始。犯人らしき二人組の男と遭遇したのは、亘がひいきにしているキッチンカーの店主・芽依だったが、証言が不自然にあいまいだったため、伊丹は彼女にも疑いの目を向ける。

クリスマスイベントの会場で発砲事件が発生。しかし、奇妙なことに加害者のみならず被害者も行方をくらましてしまう。

ロンドンで研修中だった陣川公平が帰国した。2年前、好意を寄せていた女性が殺害され、犯人に私刑を下しかけた陣川。それからしばしの時間と海外研修を経て、一回り成長した姿を見せる。

警視庁副総監の衣笠が、青木と会食後、2人の暴漢に切りつけられる事件が発生。衣笠は7年前、県警本部長時代に、カルト集団の一斉検挙を指揮した経緯があり、その関連も視野に入れて緊急対策チームが編成される。

横領罪で懲役10年の刑に服していた元法務大臣の瀬戸内米蔵が、仮出所の日を迎えた。身元引受人は、瀬戸内の兄弟弟子である尼僧の蓮妙。

片山雛子が、瀬戸内米蔵の寺で得度式を行い出家した。いっぽう、公安調査庁の職員が白骨遺体で発見された事件について、第一発見者である常盤を調べていた右京と亘は、彼が3年前にアメリカに滞在していたという情報を掴む。

パチンコ店の景品交換所で400万円を奪った男が、逃走中に事故死する事件が発生。その金をネコババしたホームレスの東大寺雅夫は、老人が病死したという“事故物件”を借りる。

消費者金融で乱闘騒ぎがあり、社員の男性一人が死亡。乱闘を仕掛けた烏丸という男が刺され、意識不明の重体に陥るという事件が発生した。烏丸は最近、花の里の常連客になり、幸子とも親しくしていた人物だった…。

IT会社の営業マンが自宅で殺害され、個人所有のパソコンが奪われる事件が発生。捜査一課の伊丹と芹沢は窃盗犯による強盗殺人と見ていたが、右京と亘は被害者の職業から、何らかのデータを狙った犯行も視野に捜査に乗り出す。

関東一円のATMから約2億5千万円の現金が不正に引き出される事件が発生。防犯カメラの映像などから“出し子”と呼ばれる現金の引き出し役が多数特定され、右京と亘も捜査に駆り出される。

ホステスの女性が自宅マンションで撲殺される事件が発生。現場検証の結果、犯人と思われる人物が、犯行後に12時間も部屋に残っていたという異様な状況が判明する。そんな中、右京と亘は現場付近で気になる少年を目撃。

写真誌「週刊フォトス」の記者・風間楓子が、エスカレーターから転落し、額を縫う怪我を負う出来事が発生。現場に居合わせたのは、峯秋と美彌子、衣笠副総監と青木、内村刑事部長と中園参事官の6人。

国家公安委員を務める大学教授・三上冨貴江の自宅で殺人事件が発生した。殺害されたのは、鬼束学園の理事長・鬼束鐵太郎。

右京が進退を懸けて臨んだ鬼束家の離れ家の捜索が空振りに終わり、退職はもはや既定路線になっていた。

『千言万辞』という辞書を担当する編集者の男性が、メッタ刺しの遺体で発見された。個性的な語釈から、読み物として『千言万辞』を愛読している右京は、事件に興味を持ち、亘と共に独自の捜査を開始。

組織犯罪対策四課の賭博担当、通称バクハンの課長・源馬の指揮の下、過去最大規模の裏カジノ一斉摘発が行われ、広域指定暴力団・武輝会の資金源に大ダメージを与えた。

証拠品の捜索のため夜の神社にやってきた右京と亘は、不審な行動をしている男と遭遇する。慌ててその場を立ち去った男の状況から、右京は、彼が完全犯罪で誰かを殺害しようと動いている可能性に気付く。