韓国ドラマ『根の深い木』完全攻略ガイド〜隠された意味、込められた願い
朝鮮四代目の王、世宗の時代。
やんちゃな少年トルボクは半人前の父ソクサムをこよなく愛していました。
父はシム・オン家の使用人で、主人に手紙を届けようとして政変に巻き込まれ殺されます。
トルボクも幼なじみのタムと逃げますが途中で互いを見失います。
一方、世宗は名ばかりの王で実権は父太宗が握ったままでした。
太宗は有能な臣下を次々と抹殺し、世宗の后の一族まで粛清します。
酷い父の前で世宗はあまりにも無力でした。
空の重箱
世宗は逃げてきたトルボクをかくまいます。父にトルボクを殺せと命じられ、世宗は初めて王として父に抵抗しました。翌日、重箱が父から送られてきて、この反抗がどんなに高くつくか思い知らされます。重箱の中は何も入っておらず、空の重箱は「死ね」という意味を表していました。周囲が悲嘆に暮れていると、世宗は重箱の形が魔方陣と同じことに気付きます。魔方陣を解いてから父の前へ行って跪き、父の意に任せると告げます。
密本之書
世宗に保護されてから何が起きたか知らないトルボクは、パン村で目を覚まします。この村では人々が平和に暮らし働いていました。しかし首長トダム宅は秩序を乱す者には厳しく、反抗的なトルボクは捕らえられます。トルボクは火事を起こして逃げ、途中でチョン・ドグァンと出会います。偶然にも父の遺言と間違え密本之書を手に入れます。ムヒュルにパン村から出るように言われ、幼いながらも北方の国境警護の兵士となり武勲を立てます。
秘密結社
父の意に従うと言ったのは本心ではないと太宗は見破っていましたが、世宗が読書をする場所として集賢殿の建設を約束します。世宗は力で治める「武」でなく、話し合いで決める「文」で国を治めると決心し、自分の治世が来るまで待つと太宗に宣言しました。その時に太宗から密本という秘密結社について知らされます。世宗は少年時代にチョン・ギジュンに会ったことを思い出し、集賢殿には彼が必要だと主張して太宗と対立します。
毘娑婆論
太宗が亡くなり、世宗は集賢殿に集めた秀才と大臣たちに議論させ不合理な法を次々と改正していきます。トルボクはカン・チェユンと名を改め、宮中の兼司僕となりました。そんな折、梵語の経典『毘娑婆論(びしゃばろん)』のために武官が殺され、学士が死にます。世宗は私の秘密計画を知る者の犯行だと激怒します。チェユンは世宗からこの殺人事件の捜査を任されます。世宗の極秘計画とは何なのか、チェユンにさっぱり分かりません。
出世欲のないチェユン
『根の深い木』は、チャン・ヒョクにとって3本目の時代劇となりました。2作目の『チュノ〜推奴〜』は王や英雄よりも庶民を主人公にして、新たな時代劇のブームを巻き起こしました。今回もチャン・ヒョクが担ったのは兼司僕カン・チェユン。登場人物のほんどが理性的で出世欲を持っているのに、この男だけは父親の復讐だけを考えてます。当初、チャン・ヒョクはカリオンに魅力を感じましたが、年齢的にあわないため断念しました。
文字で失望させない
口のきけないソイが自分の気持ちをスラスラと書き表すシーンがよく登場します。あの美しい筆文字は大田(テジョン)大学と京畿(キョンギ)大学の、いずれも書道学の学生が書いています。ハン・ソッキュによると、シン・セギョン自身の書道の腕前もかなりものだそう。シン・セギョンは「字を書くことは好きですが、撮影に間に合うようにスラスラとは書けないし、視聴者を失望させてはいけないですし。」とプロの腕の確かさに委ねました。
久しぶりの王の帰還
『根の深い木』はハン・ソッキュにとって16年ぶりのドラマ復帰作となりました。その間は『八月のクリスマス』や『シュリ』に主演し韓流ブームを起こし、映画界に行ったきりでした。ハン・ソッキュがこのドラマ出演を決めたのは、人間性あふれる世宗の像でした。名君として知られる世宗が笑ったり怒ったりオロオロしたりと感情豊かに、王らしからぬ庶民の言葉を使ったりします。それがそのままドラマの見どころにもなりました。
トルボクと同い年
王の忠実な部下ムヒュル役で、チョ・ジヌンは人気上昇中です。剣の使い手ということで、演じているうちに短気だった性格が慎重な方になりました。大先輩ハン・ソッキュと一緒のシーンが多く「ジヌン、本当に良かったよ」と声をかけられると、役そのままに王に誉められたように嬉しい気分を味わいました。ちなみにチョ・ジヌンとチャン・ヒョクは同い年。『チュノ〜推奴〜』に続いての共演で、お互いに苦労人で気が合う親友です。