「キャルを自分の助手として育てる」ワイズメルからキャルを守るため、玲二は幹部会で大芝居を打った。抜け殻の様に暗殺を続けていた玲二。それだけに、彼がキャルに同じ道を歩ませたいはずなどなかった…。だが、幹部に啖呵を切った以上、それなりの体裁を整えなければ幹部を納得させる事はできない。特にワイズメルの追求は厳しいだろう…。キャルを守るための嘘…。それは、思った以上に玲二に重くのし掛かる…。一方、クロウディアはワイズメルに疑惑を抱いていた。彼は組織内でクロウディアが力を得る事を快く思っていない。自分への牽制で取引を潰したとしたら…確かに辻褄が合う…。クロウディアは梧桐らの帰国を引き止め、秘密裏に玲二に監視させる…。梧桐組をエサにワイズメルを炙り出し、その尻尾を掴むために…。