「母さん……?」ファフナー・ザルヴァートルモデル、識別コード・マークザインを届けに来たミョルニアは、一騎の母・紅音がフェストゥムと同化した姿だった。我が目を疑う一騎の目前でイドゥンに飲み込まれるミョルニア。母との残酷な再会と別離に怒りを爆発させた一騎のマークザインは、彼の憤怒そのもののような流動体を接合部より噴出させ、イドゥンや迫り来るアルヘノテルス型の群れを覆いつくす。そして溶岩のような流動体の中から巨大な異形の赤ん坊が姿を現し、咆哮を上げる。恐るべき光景の中心・マークザインのなか、一騎は幼い頃の夢を見ていた。総士が左目に負った消えない傷、それは一騎が彼と一緒に遊んでいるうち、誤って傷つけたことになっていた。しかし、マークザインのコア、そして遠くアルヴィスよりの乙姫の導きで本当の記憶を蘇らせる。その時、遺伝子レベルで融合したフェストゥムの本能が覚醒し、一騎と同化しようとしたのは総士の方だったのだ……。