陸星成（ルーシンチョン）と童小悠（トンシャオヨウ）が会社のテラスで抱き合って眠っているところを、清掃員が目撃し、その様子を撮影して拡散させたため、野次馬が大勢押し寄せる。だが、それを見た童小悠がとっさに自殺するふりをしてごまかす。陸星成が絡まった２本のネックレスを床から拾い上げ、童小悠にほどくよう命じる。一方、路言之（ルーイェンジー）は、転職して言格（イェンガー）に加わるよう、童小悠を誘う。

童小悠（トンシャオヨウ）が運転する車にひかれた陸星成（ルーシンチョン）は軽い脳震とうの症状がみられ、足にもけがを負った。童小悠は陸星成の世話をするため病室を訪れるが、陸星成はうるさがり追い返す。そんななか、一緒に陸星成の所へ行こうと、路言之（ルーイェンジー）が童小悠のもとにやってくる。車の持ち主である路言之が事故の賠償金として陸星成にキャッシュカードを差し出すが…。

童小悠（トンシャオヨウ）が交通事故に遭い入院したと聞いた彼女の両親が、病院に駆けつける。両親は思いがけず、童小悠が陸星成（ルーシンチョン）にキスをするという話を耳にすると、陸星成は童小悠のボーイフレンドだと思い込み、けがが治ったら、自分たちの家に食事にくるよう彼を誘う。一方、副編集長の林莎拉（リンサラ）が、陸星成は「問題をますます深刻化させている」と社長に訴え、編集長の解任を要求する。

路言之（ルーイェンジー）の母親は、彼が描いた童小悠（トンシャオヨウ）のスケッチを目にするやいなや、顔色を変えて激怒し、１か月以内に満足のいく作品を生み出せなければ海外暮らしを続けさせると、路言之に言い渡す。路言之は、これまでの童小悠との出来事を振り返り、自分と童小悠が組めば最高のコンビになると感じ、言格（イェンガー）に加わるよう童小悠を再度誘う。

童小悠（トンシャオヨウ）は、自分が寝室に描いた絵に陸星成（ルーシンチョン）がいたずら書きしたことに気づき、文句を言おうとするも、寝室から追い出されてしまう。陸星成がカップ麺を作り、童小悠に部屋から出てきて食べるよう声をかけるが、２人は言い合いになる。すると突然、童小悠の様子を見にきた両親がやってくる。慌てた童小悠は、陸星成を部屋の中に押し込み…。

路言之（ルイェンジー）はデザインコンセプトの漏えい問題で苛立っていた。程佩玉（チョンペイユー）は童小悠（トンシャオヨウ）の件をこれ以上引き延ばすべきではないと考え、路言之に童小悠の解雇を求めるが、路言之は聞き入れない。２人の会話を聞いていた童小悠は、路言之が自分をかばってくれたことに感謝し、秋物のデザインについて自分なりのコンセプトがあると申し出る。

童小悠（トンシャオヨウ）は陸星成（ルーシンチョン）のマンションで彼と穆楊（ムーヤン）が一緒に写った写真と、ドレス「ニケ」の写真を見つける。童小悠が穆楊との関係を陸星成に尋ねると、「自分のファン」だと言わい、適当にいなされた。童小悠がさらに、「ニケ」を着た女性について聞くと、陸星成は驚いてむせ、すぐに寝室に行ってしまう。それを聞いた宋儒儒は陸星成も「ニケ」のファンではないかと推測する。

陸星成（ルーシンチョン）が豹（バオ）さんの店に酒を飲みにやってくる。豹さんは陸星成に「心から愛する人に対して、細かい事にいちいちこだわるな」とアドバイスを贈る。童小悠（トンシャオヨウ）が実家でうっぷんを抱えていると、陸星成が突然やってくる。喜んだ童小悠の父親はごちそうを用意し、童小悠と陸星成を仲直りさせようと、彼らを２人きりにするが…。

童小悠（トンシャオヨウ）の両親が童小悠に会いにやってくるが、ドアを開けたのは陸星成（ルーシンチョン）だった。陸星成は自分も童小悠に食事に呼ばれて来たふりをする。童小悠の父親は娘がデザイナーを目指すことが気に入らず、代わりに、陸星成に童小悠を説得してほしいと考える。だが、陸星成は童小悠にはデザインの素質があるとほめ、逆に童小悠の父親を説得しようとする。

路言之（ルーイェンジー）は両親の仲を取り持とうと、２人に旅行に行くことを提案するが、父親の路任（ルーレン）は仕事を口実にし、母親の程佩玉（チョンペイユー）もすぐに話題を変える。路言之が童小悠（トンシャオヨウ）に相談しようと彼女のもとを訪れ、机の上に置かれた招待状を見つける。一方、童小悠はジムでトレーニング中の穆楊（ムーヤン）を訪ね、 陸星成（ルーシンチョン）のバースデーパーティに招待するが…。

穆楊（ムーヤン）は陸星成（ルーシンチョン）のデザイナーオーディションのエントリーシートを見て、彼がついにまたデザインを再開したことをひそかに喜ぶ。温惜（ウェンシー）が自分の著書の記者発表会で記者に囲まれて取材を受けていると、穆楊が花束を持って現れ、皆の前で彼女に告白する。すると、記者たちが２人に一斉に詰め寄り、その勢いで穆楊の服が破れてしまう。

陸星成（ルーシンチョン）が童小悠（トンシャオヨウ）のデザインについて、方向性がまったく見えないと批評し、得意げに自分の作品を見せる。データをよりいっそう現実に近づけ、デザインに生かすため、陸星成は葉芒（イエマン）のふだん着について統計をとっていた。だが、童小悠は、デザインは冷たいデータに縛られるべきではなく、そこには熱い思いがなければならないと語る。

陸星成（ルーシンチョン）は童小悠（トンシャオヨウ）の父親がけがをしたと聞き、見舞いに駆けつけ、陸星成と童小悠のスキャンダルについて釈明する。童小悠の父親は陸星成の人柄を信じていた。一方、路言之（ルーイェンジー）のノミネートが取り消されたことで、程佩玉（チョンペイユー）と路任（ルーレン）は口論になる。程佩玉は怒りの矛先を童小悠に向け、路言之に童小悠の解雇を命じるが、路言之は拒否する。

童小悠（トンシャオヨウ）が陸星成（ルーシンチョン）の新しいスタジオにやってくる。童小悠の姿を目にした陸星成は、予想外のことに驚いたものの、内心では嬉しかった。童小悠は陸星成に「運気を返す」と告げ、彼にキスをして帰っていった。雨が降り出し、傘がない童小悠は雨の中、黙々と歩く。頭に浮かぶのは、どれも陸星成との思い出だった。

童小悠（トンシャオヨウ）が目覚めると、ドレスがほぼ出来上がっていた。不思議がる童小悠に、宋儒儒（ソンルールー）は「熱が出たせいで記憶が飛んだのでは？」と言い、確かに童小悠自身が仕上げたとうそをつく。温惜（ウェンシー）がジムでランニングをしていると、穆楊（ムーヤン）がやってくる。温惜は自分の著書の新刊発表会で助け船を出してくれたことに感謝し、穆楊に白いシャツを贈る。

童小悠（トンシャオヨウ）が陸星成（ルーシンチョン）と江顔（ジアンイエン）の所へ行き、温惜（ウェンシー）のかたきを討つと言い出す。仕事を続ける陸星成につき合っていた江顔は、彼の仕事の邪魔にならないよう、何度もかかってくる温惜からの電話をすべて切る。そんな中、童小悠が陸星成（ルーシンチョン）のスタジオに飛び込んできて彼を批難するしつつも、酒の勢いで陸星成に抱きつき、思いの丈をぶつける。

黒ずくめの武芸者に襲撃された衛楚は、経脈損傷の大ケガを。最悪の場合、二度と立てないという診断に衝撃を受け、風飄飄を遠ざける。程なくして衛楚は再起不能であるという噂が太極学科に広まると、衛楚による指導を楽しみにしていた生徒達は失望して退科を申請。太極学科は再び廃止の危機に直面する。その頃、談臨は八岐門の門主らしき黒ずくめの武芸者から呼び出しを受ける。そこで手渡されたのは太極拳四大流派の奥義書だった。

衛楚の脚の治療には子午流注開穴法が有効だという陳医師の助言を得て、風飄飄は大学の図書館で医書を探し出した。そんな折、衛楚の祖母・衛敏が訪ねてくる。孫を世話する飄飄の姿を微笑ましく見ていた衛敏だったが、その後孔教師から飄飄が入学の際に誤って提出した絵を見せられて顔色を変える。飄飄の祖父が何者かを悟ったのだ。飄飄は開穴法に則ったツボへの刺激に加え、祖父から教わった治療法も取り入れ、懸命に治療を続ける。

風飄飄の献身的な介護のかいもあって衛楚は奇跡的な回復を見せ始めるが、飄飄に太極拳の指導をすることを祖母の衛敏から猛反対されてしまう。衛敏には、風並行にひどく傷つけられた過去があったのだ。飄飄を育てたい衛楚は、和解の機会を設け、風並行を衛敏に会わせるが失敗に終わる。それでも衛楚は指導をやめず、飄飄に夢を共に実現してほしいと言い、特訓に入る。そんな中、陳冰と楊凝雪が風並行と飄飄の関係に気づき…。

楊凝雪と陳冰は風飄飄と衛楚の修練を目撃する。かつての風並行のように、飄飄が武芸を盗む為に衛楚を騙していると勘違いした凝雪は、陳冰の制止も聞かず自分の一族に報告。楊家の長老は門弟を連れて風並行を取り囲み、過去の清算を迫る。駆けつけた飄飄が目にしたのは自ら内功を廃して倒れる祖父の姿だった。怒った飄飄と楊一門は一触即発の状態に。そこへ衛楚が現れ、自分の婚約者である飄飄への更なる追及はやめるよう説得する。

一門会議で風家との関係について釈明するよう求められた衛楚は風飄飄を連れて出席する。流派の垣根を取り払い、太極拳を発展させる為の第一歩として飄飄を弟子にすると主張するが、長老達は猛反対。そこで衛楚は、全国武道大会で飄飄が優勝すれば彼女を弟子として認めるように求め、負ければ自分が掌門の地位を退くという交換条件を提示する。衛楚と飄飄の婚約のニュースは大学中に伝わり、知らされていなかった蕭笑は飄飄に…。

拝師式を控えて緊張する風飄飄に衛楚は儀式の意味を説く。正式に衛楚の弟子となり、太極学科と他学科との試合に向けて特訓を続ける飄飄。試合前日、差し入れを手に太極館を訪れた蕭笑を、太極学科の全員がサプライズで祝う。その日は彼女の誕生日だったのだ。その後、白海洋に食事に誘われた蕭笑は、海洋が席を外した隙に姿を消す。蕭笑がかよわい女の子という仮の姿を捨て去った瞬間だった。そして、試合当日を迎えるのだが…。

試合当日、窮地に陥った太極学科を救ったのは風飄飄だった。次々と他学科の選手を倒していった時、敵陣から蕭笑が現れる。蕭笑こそが八岐門の門主であり、太極学科を潰そうと画策していた黒幕だった。蕭笑は押し気味に試合を進めるが、あと一歩のところで技が通用せず敗北する。試合から７か月後、門主の座を狙う談臨は叔父の王兆天を味方にして八岐門の本家へ。王兆天はかつて内乱を起こし、追放されていた危険人物だった。

王兆天と戦って敗れ、追われていた蕭笑は風飄飄と衛楚に遭遇。重傷を負っていたため陳医師のもとで療養することに。飄飄はそこで、蕭笑が衛楚に抱く深い憎しみを知る。祖父の死は衛楚によるものだと、八岐門の者から聞かされていたからだった。親友のことが心配でたまらない飄飄に全国武道大会の招待状が届き、さらに陳医師からは蕭笑が姿を消したと連絡が入る。全国武道大会へ向けて、八岐門では王兆天が実権を掌握してゆき…。

白海洋は献身的に蕭笑の看病を続けていた。衛楚に祖父・方際を殺されたと信じていた蕭笑だったが、衛楚たちに因縁の現場に連れていかれ、事件を担当した警察官から真実を聞かされる。方際は四大流派を脅す目的で、跡継ぎである衛楚らを誘拐したのだった。騙されていたとはいえ、自らの犯した過ちに愕然とする蕭笑を、白海洋は優しく慰める。一方、風飄飄は、全国武道大会への主将としての出場を衛敏に認めてもらおうと直談判に。

八岐門の門弟らが太極館を襲撃。目に余るようになった談臨は、薬を入れた茶を王兆天に飲ませようとするが、見破られて監禁されてしまった。王兆天もまた、蕭笑に薬を渡し、風飄飄を陥れるようそそのかすが、同じように裏をかかれて衛楚らに取り囲まれる。その夜、衛楚と風飄飄は、太極チームのメンバーに蕭笑を加えることを発表。反対する陳冰と楊凝雪に蕭笑は謝罪し、チームに入って全国武道大会に出たい理由を説明する。

衛楚は、稽古に身が入らない風飄飄にしばらく別れると言い渡し、泣いて嫌がる飄飄を無理やり家から追い出した。心配した白海洋だったが、飄飄のことを想う衛楚の意図を知り、試合まで代わりに指導すると約束する。いよいよ全国武道大会の試合が始まった。順調に初戦を勝ち上がる太極チームのメンバーたち。八岐門の選手は、勝つために手段を選ばない。八岐門を率いる王兆天は飄飄との対戦を前に、風並行に魔の手を伸ばしていた…。

全国武道大会の準決勝で王兆天と対戦した風飄飄は、力及ばず敗退。だが、棄権した蕭笑の代わりとして補欠の衛楚が出場し勝ち上がる。決勝で王兆天を倒して太極学科に優勝をもたらすも、ルールに則って主将の飄飄が個人優勝者となった。監禁されていた談臨は、蕭笑たちと警察によって無事救出され、王兆天は試合直後に逮捕。のちに太極拳四大流派は門外不出の掟を廃止し、太極学科には入門者があふれるようになっていた…。

周（しゅう）国の武（ぶ）王の弟・召（しょう）公の末裔である燕（えん）国――700年の長きにわたり、着実に発展を続けてきた由緒正しき国に、波乱の時が迫っていた。紀元前316年、燕国第38代君主・姫かい（き・かい）は、相邦（しょうほう）の子之（しし）を重用し、太子である姫平（き・へい）との間に亀裂が生じていた。そんななか、勢力を増大しつつある斉（せい）国や趙（ちょう）国の脅威に悩まされた姫かいは、慣例を破り王位を子之へと禅譲。納得のいかない姫平は、斉国の宣（せん）王・田辟彊（でん・へききょう）と手を結び…。

晋（しん）国の豪族の１つ、趙（ちょう）氏が建てた趙国――彼らが諸侯国の地位を得て、やがて強国へと成り上がった舞台裏には、血塗られた歴史があった。紀元前457年、趙氏第７代当主・無恤（ぶじゅつ）は代（だい）国へ出向き、実の姉とその夫・代王を宴の席に招く。それは姉との久しぶりの再会であったが、真の目的は代国を滅ぼすこと。無恤は代王を酒で酔わせると隙をついて討ち取り、兵たちを送り込んだ。夫の死を嘆き自害した姉を尻目に、自らの領土を拡大させる無恤。だが、晋の最大勢力・智（ち）氏が、趙氏の本拠地へと迫り…。